就業不能保障でソニー独壇場が崩れた⁉︎2018年秋の新保険

2014年にソニー生命が発売開始をして、業界では独壇場を築いてきた『生活保障』ジャンル。

FPや保険募集人(当ブログ管理人も)が自らの保障として選び、実際に加入をしています。

これまでの発売開始時期と保障領域をまずは振り返り、この秋に登場した競合商品との比較をしてみましょう。

死亡 高度障害 介護 障害手帳 三大疾病
一般的な保険
LB98
生活保障14特則付家族収入保険
LB(生活保障)

またはドルLB

1998年に社名をソニー生命に変更した際の記念的な発売を開始したのが、

現在のソニー生命の代名詞とも呼べる保険商品『リビング・ベネフィット98(通称98LB)』です。

これまでの保障範囲だった死亡・高度障害から『98LB』では三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)にまで

保険金支払いの対象を拡大し、生前給付における業界のパイオニアとなりました。

がん診断保険や特定疾病保険など現在でこそ各社が競って発売を伺っているジャンルに今から20年前に発売を開始しているとは驚きですね。

 

現在ではこのジャンルには幾つかの競合が登場しており、

オリックス生命の『WITH』やネオファースト生命の『ネオdeとりお』などがバッティングします。

 

 

2014年にソニー生命が大幅に改訂をして現在の「就業不能ならソニー」というポジションを確立したのが、

『生活保障14特則付家族収入保険』と『リビング・ベネフィット(生活保障)』※です。

※単にLBまたは生活LBと呼ぶ場合はこちらを指していることが多い。

 

これらは先程の「三大疾病」での給付の有無、保障期間が定期か定期/終身、

また保険金の基本的な支払われ方が分割受取か、一括受取という違いがあります。

共通しているのは保険金支払要件を公的介護保険制度の「要介護2以上」または「会社所定の介護状態」、

障害状態を自治体が発行する「障害手帳3級以上」と定義しています。

 

公的介護保険制度にしても、障害手帳にしても公的な立場にある自治体が認めるため保険金請求での分かりやすさが明確になりました。

高度障害のような複雑な、保険会社が判断するものではなくなった事で画期的な給付要件になったと言えます。

 

更に2017年4月には逓減定期保険型のリビング・ベネフィットも登場しました。(私が加入しているLB)

更に2017年秋には米国ドル建終身保険(リビング・ベネフィット 生活保障型)(通称ドルLB)が発売開始されています。

円建の貯蓄性保険が予定利率改訂で壊滅的になる中で、円建よりも相対的に高い予定利率固定のドル建終身保険で、

しかも障害・介護まで保障範囲を広げているドルLBは現在では同社の外貨建保険の約30%を占めている人気商品になっています。

 

下克上を狙う新規参入のFWD富士生命も競合商品発売開始

東京駅発着の電車や新幹線を眺めながら過ごせる数少ないホテル

 

東京駅八重洲口前に高層ラグジュアリーホテル「フォーシーズンズホテル」を展開する

「パシフィック・センチュリー・ホテル」の経営をしているFWDグループの保険部門が

2017年にAIGから生命保険事業を買収して誕生したのがFWD富士生命です。

社名変更後初となる商品改訂はソニーが独壇場を築きあげてきた

「生活保障」ジャンルへの収入保障保険での参入でした。

 

2018年8月2日発売開始の『FWD収入保障保険II』

 

後発ということもあって、かなり攻めた印象の保障内容になっています。

パンフレットも今までの保険会社にはなかったアクティブなイメージの写真が使われています。

(こういうの嫌いじゃないですよ、私は)

 

保障範囲は死亡・高度障害に加えて公的介護保険制度の「要介護1以上」、または「障害手帳4級以上」

しかも保険料率の優良体割引の条件に血圧の下限を設定せず、かつクレジットカード払も選べるようにしました。

すると血圧が低めで、ソニー生命では優良体が適用とならなかった人も

大幅に保険料が割り引かれ、同等の保障額でも安くなることも。

 

その他にも「配偶者同時災害死亡保障」などの独自の保障も無償で付けられるなど商品性だけで言えば圧倒しています。

また保険料払込免除は同社の前身AIG富士生命時代から好評な「広い免除範囲」

がん(上皮内がんを除く)・心疾患・脳血管疾患

ソニーはがん(上皮内がんを除く)・急性心筋梗塞・脳卒中と範囲が狭めで、

特に急性心筋梗塞・脳卒中は60日以上継続の労働制限、他覚的麻痺・運動障害・言語障害が要件ですからかなり厳しいです。

これはFWD富士生命に、一気に傾きそうか…と思っていたところでまさかの「ちょっと待ったコール」!

ソニー生命とFWD富士生命に割って入ったのはなんと第一生命の子会社ネオファースト生命!!

 

代理店チャネル専業ネオファースト生命の『ネオdeしゅうほ』改訂

なんとソニー生命の『リビング・ベネフィット(生活保障)』から要介護と高度障害を除き

収入保障型にしたプランに9月2日より改訂をしました。

三大疾病収入保障と障害保障は特則のため、原則として主契約満了まで支払われます

そして『ネオdeしゅうほ』がソニーやFWD富士と大きく差別化できるポイントが全ての年金受取保険金を一括受取に変更可能な点です。

障害手帳3級以上が支払要件ですから、毎月の生活でもお金は必要ですが、

まとまった一時金として受け取れる選択も組み合わせられるのは大きなアドバンテージと言えます。

しかもクレジットカード払いも可能。

保険料率の割引には非喫煙または優良体を使うことができますが、

ネオファースト生命には嘱託医制度がないので健康診断の結果が提出できないと優良体は使えません。

ここはコストとの兼ね合いで、サラリーマン向けのネオファースト故に仕方のない部分です。

また保険料払込免除は次の3段階を設けてきました。

上皮内がん がん 心疾患 急性心筋梗塞 脳血管疾患 脳卒中
I型
II型
Ⅲ型

※Ⅰ型の保険料払込免除は三大疾病収入保障と保障範囲が重なるため、三大疾病収入保障と同時付加が出来ません。

 

負けっぱなしではない、ソニー生命のLB・生活家収の強み

 

では後発の保険にソニー生命は負けっぱなしかと言えば、強みはあります。

①40歳未満の方でも介護保険金を受け取れる「会社所定の状態」

②将来の保険見直しに強い「変換」対象の保険種類が豊富

 

①40歳未満の方でも介護保険金を受け取れる「会社所定の状態」

日本では公的介護保険制度が40歳以上から加入のため、そもそも40歳未満の加入者は介護保障の恩恵を受けることが出来ません

そこでソニー生命では、会社所定の状態要件としては若干厳しめ(要介護3相当)でも保険金支払をする設定を設けています。

この姿勢はさすがソニー生命と言えます。

 

また個人的な意見を言わせて貰えば、公的介護保険制度の介護認定はその時々の国や自治体の財政状況によって

今後認定のハードルが高くなってくる可能性が考えられます。

そうすると契約時の公的介護保険制度、

要介護2以上よりも5年後や10年後には認定は厳しいかもしれません。

会社所定の介護状態は確かに現時点では要介護2よりは厳しめとされていますが、長期的には逆転することもありえないわけではありません。

国の財政は逼迫しており、2010年に約8兆円かかっていた国の介護費用負担は、

団塊の世代が2025年に後期高齢者になると20兆円規模になるとされています。

いわゆる2025年問題です。

 

医療財政も大変厳しく、2014年に36兆円だった国・健康保険の医療費負担は2025年に54兆円になるとされています。

日本は2018年3月末の平成29年度税収63兆円の国です。

最も社会保障で危険なのは介護保険制度、そう指摘する経済評論家も少なくありません。

介護業界に携わる私の顧客の中には「公的介護保険制度連動の保険は認定基準が将厳しくなるから入りたくない」

「加入するなら要件が今は厳しくても会社所定の支払い要件があるプランの方が良い」と言ってソニー生命のLBを選んだ人もいます。

保険は現時点だけでなく、将来にわたってのリスクの変化についても考える必要があります。

この点はソニー生命がやはりとても良く考えられている点と言えます。

現時点だけで見ると、FWD富士がクレジットカード払も出来るし、魅力ですけどね(笑)

 

②変換先の保険種類が業界屈指の豊富なソニー生命

私がソニー生命の収入保障や定期保険を顧客に提案する機会が多いのは、実は「変換」が魅力的だからという側面もあります。

実はこの「変換」という制度は保険会社によって取り扱いが微妙に異なり、しかし使い方をうまくやると大変将来役立ちます。

似ているようで異なる「転換」と「変換」

社名が全て漢字の保険会社がよくやって顧客からの不評を買ってきたのは「転換」と呼ばれ、

保険に貯まっている解約返戻金(CV)を元に保険を別な保険に切り替える考え方です。

保険を車に例えるとこれまで乗っていた車を下取りに出し、

下取りした金額で新しい車の頭金にする事で新しい車のローンを安く抑えるという考え方です。

漢字の保険会社では、保険料がどんどん高くなる更新型保険が未だに根強いため

更新によって保険料が高いという契約者に「下取りに出せば保険料を上げずに…」と転換を勧めてきます。

はっきり言って詐欺です(笑)

しかし続けても保険料が高くなるだけですので、更新型保険は更新時期を待たずに

1日でも早く見直しをすることをお勧めします。

※但し、解約は次の契約が無事に成立してから行ってください。

ちょっとした医師の診察や投薬などでも保険の見直しが困難なケースが必ず毎年のように数件あります

 

さて、外資系生命保険会社が大好きな仕組みに大変この「転換」と似た名前で「変換」があります。

こちらは元々加入していた保険契約(原契約)の死亡保障額(S)を基準に、

その範囲までなら加入時点の健康状態として見直し時の加入年齢の人として保険に加入し直せるという制度です。

仮に原契約が定期保険1000万円だった場合、末っ子が社会人になり死亡保障はもうこんなに要らないとします。

加入時より年齢を重ねていますから、健康状態も良好とは言えません。

子供にかかっていた学費などはもう負担しなくてよくなり、家計的にはこの教育にかけてきたお金を退職後の生活のために充てる準備に蓄えようとします。

「変換」は原契約の保障額を上限に、保険会社が認める他の保険へ加入時の健康状態で切り替えが可能です。

例えば60歳で変換。

退職金を元手に、保障額1000万円以下の変額保険(終身型)に加入。

または保障額1000万円以下の米国ドル建終身保険に加入。

健康状態を問いません。

このため極論を言えば次のようなことも保険会社によっては出来てしまいます。

例えば収入保障保険のように保障額の逓減していくプランに加入していて、

健康状態がかなり危険で余命宣告程ではないがあと1〜2年生きられるか分からない…

変換を使うことで例えば保障期間5〜10年の短い定期保険に加入プランを変える。※

すると保険料の負担が減り、保障額は維持される。

もしその後、余命6ヶ月以内となればリビング・ニーズ特約で保険金前払を受けられる。

※変換は各社取扱規定が微妙に異なる。収入保障保険からの変換の場合には一時金受取額に置き換えてからの、

所定割合(80%だったり60%だったり会社によって異なる)の範囲内でだけ変換が可能。

多くの保険会社は契約から2年経過後、保険満了の2年前までが変換できる事が多い。

また変換先が円建終身保険では今や資産は増えないが、

ソニー生命のように外貨建保険や変額保険への変換が可能な場合は将来の選択肢がかなり広くなり嬉しい。

またソニー生命はLB(生活保障型)は保障範囲が広いため、変換先の選択肢も業界で恐らく一番広い。

 

しかしこの良さそうに思える「変換」には2つの弱点があります。

①変換時の年齢で保険料が計算し直される。

②健康状態が良好なら別に変換に頼らなくて普通に加入すれば良い

 

「変換」で最も多い誤認は保険料は変換時の年齢であって、原保険に加入した年齢ではありません

保険料は年齢と共にリスクが高くなることを反映して値上がりしていく事が一般的です。

※2018年4月のような生命表の改訂で昔に加入したよりも安くなるのは本当に例外的な出来事のため、

今春以降で見直しをしていない掛け捨ての死亡保障はほぼ例外なく割高になっている。

 

また②のように健康状態が良好のまま年齢を重ねた場合、「変換」は意味を持ちません。

将来何が起こるか分からないからこそ保険は役立つのものですが、多くの方の目指す健康で将来を迎えた時にはこの役割はあくまでも「保険」ということになります。

最後にソニー生命、FWD富士生命、ネオファースト生命の同額保障時の保険料を比較しておきます。

例によって年齢は私が加入するとしたらという前提で試算しています。

 

皆さんにとってベストなプラン選びの参考になると嬉しく思います。

 

38歳男性

70歳満了

月額10万円

(最低保証期間2年)

死亡 高度障害 介護 障害手帳 特定疾病収入保障
ソニー生命

生活保障14特則付家族収入保険

三大疾病P免付

7,791円

(内P免1,051円)

(要介護2以上

または会社所定)

(障害手帳3級以上)

FWD富士生命

FWD収入保障保険II

生活保障特則付

3大疾病P免付

6,179円

(内P免431円)

(要介護1以上)

(障害手帳4級以上)

ネオファースト生命

ネオdeしゅうほ

障害保障特則付

3大疾病P免Ⅲ型

7,364円

(内P免654円)

○※

(障害手帳3級以上)

年金受取(月額)が基本だが、保険金請求時に一括受取に変更も可能
※障害保障と高度障害は同時付加ができません。
ネオファースト生命ネオdeしゅうほ

障害保障特則付

三大疾病収入保障付

3大疾病P免Ⅲ型

13,170円

(内P免622円)

〇※

障害手帳3級以上)

(がんと初めて診断確定、または急性心筋梗塞・脳卒中で20日以上入院または所定の手術)

年金受取(月額)が基本だが、保険金請求時に一括受取に変更も可能

※障害保障と高度障害は同時付加ができません。

 

 

内訳と保障期間を考えるとこれ一つで考えるよりも、複数の保険を組み合わせて考慮した方が現実的な、比較になってしまいましたね(笑)

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