2017年10月、高齢者自己負担が更に増えます。

皆さんは医療費における『2025年問題』というのをご存知でしょうか?

日本における人口ボリュームの最も多い世代の中で、

1947〜1949年生まれの方々のことを「団塊(だんかい)の世代」と呼びます。

年齢で言えば2017年現在70歳前後の方々ですが、

この世代を代表する方々をあげれば錚々たる顔ぶれになります。

 

 

 

日本における医療費の総額は2014年時点で32兆円。

国民が支払う健康保険料や税金によって凡そ7割を補填し、

残り3割を現役世代は窓口で負担しています。

 

この社会保障という仕組みの何が問題かというと

日本には後期高齢者医療制度という75歳以上を対象とした区分があり、

ここに該当する方々の自己負担は1割となっています。

高齢になる程、病気にかかりやすいのは自然の摂理ですが

働き手が減り、高齢者が増える現代においてこの構図は

医療格差が広がることと合わせて、

日本の医療財政破たんの危機とされています。

 

冒頭にあげた2025年問題とは人口ボリュームの最も多い団塊の世代が

75歳以上を迎え、日本の総医療費が54兆円を超える問題を示しています。

 

また医療だけでなく介護でも同様の問題が懸念されており、

約8兆円の介護費用は倍増するとされています。

 

 

2017年4月に全年齢で一律値上げされた食事代

 

こうした財政の状況をなんとか改善しようと次々に社会保障は変化をしており、

2017年4月には全年代で入院中の食事代が全年齢で260円から360円に値上げになり、

2018年4月には460円に値上げされます。

もし入院が1ヶ月にも及べば自己負担は食事代で42,000円(460×3食×30日)にもなります。

これまでの自己負担は23,400円(260×3食×30日)から倍近くにまで負担が増えるのが決定しています。

 

2017年8月には70歳以上の高額療養費制度が自己負担増

 

2017年8月に70歳以上の方の高額療養費制度適用後の自己負担は

これまでの上限から次のように負担増となる区分の方が出てきました。

 

 

更に2018年8月からは次の見直しも既に決定しています。

①70歳以上の「現役並み所得者」の自己負担限度額
通院の自己負担限度額が撤廃され、自己負担限度額の算定が69歳以下と同じになります。

 

②70歳以上の「一般所得者」の自己負担限度額
・通院(個人ごと) 「月額14,000円」→「月額18,000円」

 

2017年10月から値上げされるのは光熱費!?

 

10月からされる値上げは65歳以上の方が入院される際の光熱費負担です。

こちらは治療の必要性が高い方、低い方、指定難病の方で3つに分かれています。

加えて2018年4月からはさらにこの光熱費負担はもう一段階の値上げが決まっています。

 

 

2017年8月改正で介護利用者も負担増!

 

また公的介護保険制度も高齢者への自己負担増の流れにあります。

現在の介護保険利用者は、自己負担が家計を圧迫しないように高額介護サービス費という制度があります。

医療における高額療養費制度の介護版になります。

 

自己負担限度額は、「現役並み所得者(課税所得145万円以上)」、「一般」、

「市町村民税非課税者」の3つに区分されていますが

2017年8月から「一般」の人の自己負担限度額がこれまでの

37,200円から44,400円となっています。

 

負担の増加分は月額7,200円、年間では86,400円(7,200円×12か月)です。

65歳以上・1割負担の世帯に対しては、年間446,400円(37,200円×12か月)の限度額が新設されました。

 

図にすると次のようになります。

 

 

介護サービスを受ける方だけでなく、世帯単位で収入状況を判定する仕組みになっています。

介護サービス費用の負担増は現役所得並が一足先に2割負担となっていますが、

健康保険制度がかつて保険料を払っていれば自己負担ゼロだったものが、

1割負担、2割負担、現在の3割負担となってきた背景から考えても

介護保険サービスも近い将来、更に負担を求められるかもしれません。

 

負担増が続く社会保障改革。自助努力は将来の自分を助ける

 

医療や介護の社会保障の負担が増えるということは、

それだけ国の財政が厳しい状態であるだけでなく自助努力を求められているということと同義です。

老後への方向転換ができるのはどんなに遅くても現役世代までです。

それ以降は非常に厳しい負担に耐えなければなりません。

資産形成をしたくてもリスクも取るに取れないのが現実です。

 

お金を増やすことにばかり多くの方が注目をしがちですが、

将来の支出を抑えるということも同じくらい重要であることを意識して、

ご自分の将来のことを考えるきっかけにしていただけたらと思います。

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