朝日火災海上から楽天損保へ社名変更。楽天グループの梅雨明けはやってくるのか?

明日7月2日から朝日火災海上保険が「楽天損保」(正式名:楽天損害保険)へ社名変更されます。

2018年3月に発表された野村ホールディングスからの買収が4月に完了しており、社名変更によって資本の移行を明言することになります。

またこの買収に伴って楽天グループには楽天生命、楽天損保、楽天少額短期保険、楽天インシュアランスプランニング、楽天アンセルインシュアランスの5社がある事になります。

日経新聞によるとこれら保険事業を統合する中間持ち株会社「楽天インシュアランスホールディングス」を設立してグループとしての意思決定を早めると発表されています。

 

ソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行を取りまとめる会社としてソニー・フィナンシャルホールディングスが存在するような構成となります。

 

楽天生命保険

アリコ・ジャパンの営業マンから副社長に駆け上がった中川博迪が、副社長を辞して渡仏。アクサ生命を日本に引っ張ってきたと思ったらアクサ生命も辞めて、立ち上げたのが生命保険会社と共済を掛け合わせたエキスパートアライアンスという会社でした。

いわゆるアムウェイやニュースキンなどに代表されるMLM商法に基づく報酬体系の共済会社です。

しかし程なくして無認可共済への風当たりが強くなり、エキスパートアライアンスはアイリオ生命という生命保険会社へ社名変更。共済の形は無くなります。

その後、保険にはやはり知名度が必要と感じたのか分かりませんがプロ野球やサッカーのスポンサーにもなっている楽天グループに身売りして現在に至ります。

通販型の生命保険という日本では立ち遅れ気味のジャンルで保障期間の短い定期保険などで価格攻勢を仕掛けていますが、類似業種であるライフネット生命やSBI生命などと比べると立ち位置が曖昧な感じがします。

楽天損保、楽天少額短期保険などとの相乗効果に期待したいところです。(糖尿病などの死亡保障の引受緩和型定期保険ジャンルは事実上の空白地帯なのでこういうジャンルに進出して差別化をするなど存在感を出せる領域は無数にあると思うのですが、中の人見てますか?)

楽天少額短期保険

2003年1月に設立されたペット保険の「もっとぎゅっと少額短期保険」を2018年3月より楽天グループが買収して社名変更しました。

ペット保険ではアニコムなどの知名度が既に高い保険会社があるため、今後どのように楽天ブランドを活かしていけるかが鍵です。

少額短期保険は通常の保険商品よりもとんがった独自性の強い保険が次々と誕生していますので、ペット保険に限らず楽天らしい新ジャンルの開拓に期待したいところです。

楽天インシュアランスプランニング

1995年12月設立した生命保険12社、損害保険19社、少額短期保険13社を扱う通販系の保険総合乗合代理店。

 

楽天アンセルインシュアランス

1998年2月設立した生命保険、損害保険のコンサルティング業務および代理店業務を行う実働部隊。2018年6月時点で全国10拠点で展開をしている。

楽天経済圏を活かすも殺すもこれからの楽天グループ

日本でこそインターネット通販で大手というイメージの楽天ですがここ1年ほどは株価が下落基調です。

テコ入れのために様々なM&Aや提携、携帯電話に至っては格安SIMを始めたばかりなのにドコモ・au・ソフトバンクに次いで第四の会社として2019年の設立を発表しましたが、方向性が見えないとして株価の回復にはまだ貢献できていません。

とういうか三木谷さんが野球やサッカーの選手構成などに出しゃばっているうちは楽天の株価には期待できそうにありません。

三木谷さんの仕事は野球やサッカーのチーム状況に口をはさむことではなく、楽天グループとしてのビジョンを明確に内外に打ち出すことです。

それをしないうちに趣味で野球やサッカーの試合にあれこれ口を出しているようでは楽天の株価が上がるはずがありません。

各社長たちの意見を殺しているのではないかという懸念さえあります。

本業である楽天市場の売上は一応伸びているようですが、多くの出店しているお店に課している出店料は安くありませんし、メールマガジンはうざいし、ログインは面倒だし、商品の検索はしづらいし、よく出店しているお店は離反しないなといつも感心しています。

ポイント事業でもRポイント…サークルKサンクスがファミリーマートになってから貯められる、使えるお店がなくなってしまいました。

ぶっちゃけ私はこの2年ほど楽天市場で買い物をした記憶さえありません。

 

過去10年の株価チャートでも現在はかなり割安となっています。

既に過去5年での最安値圏に入っていますのでもう一段安くなるのか、そろそろ反転するのかの判断が分かれるところです。

楽天がまだまだグループとして伸びると考えるのか、もうあまり伸び代は少ないと考えるのかによって判断が分かれます。

多くの方の意見では楽天は資産株だそうですが、私は懐疑的な見方をしています。

だって方向性が見えないんですもん。

 

株価の下落は資金流出に対する評価、勝機の見えづらい新規事業への展望は?

携帯キャリア参戦も、損保買収による保険事業の多角化も具体性が見えてこない点に不安要素があります。

決算の資料を見ても「FinTech」と今流行りの言葉でクレジットカード事業、銀行業、証券、保険事業をまとめて説明していますが何をどうやっていくのか。既存のビジネスと何が変わるのか具体性がまだありません。

過去に銀行、証券、生・損保の多角経営をして成功した会社が残念ながら日本ではまだありません。

ソニーでさえ証券をマネックス証券に譲渡して経営のスリム化を図りました。

果たして楽天の株価に梅雨明けがやって来るのか、今後の動向に注目したいところですね。

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