最も使われている先進医療とは何か?

先進医療とは?

前回お伝えしたように日本の健康保険は

国民に最低限の医療を均質的に廉価で届ける』ことを

目的として設計されています。

医療の進歩を背景に、患者さんの「より良い治療を受けたい」という

ニーズに応えるのが自由診療。

健康保険の適用外の治療となり、

診察・検査・治療・投薬などの全てにわたって医療費は全額自己負担となります。

そんな自由診療の中で、診察や検査などの一部を健康保険適用とし、

治療そのものは自由診療とする混合医療の中で、一定の治療効果と安全性を

国が認定している最先端の医療技術で、かつ高度な技術レベル・施設基準を

満たした認定医療機関で受けられる治療を『先進医療』と呼びます。

先進医療を受けるために必要なことは?

先進医療は基本的に患者が希望し、先進医療を行っている医療機関の

専門医によりその先進医療技術の必要性・合理性が認められた場合に受けることができます。
患者が主治医に相談する、または患者が実施医療機関に問い合わせる
専門医が先進医療の合理性を判断する
患者が同意書に署名し、先進医療を受ける。
実際の費用は?
命にかかわる病気や治療が難しい病気にかかったら、

効果の高い最先端治療を受けたいと考える方は少なくありません。

しかし、先進医療は保険適用と適用外の混合医療が例外的に求められた治療。

治療そのものにかかる技術料は全額自己負担となり、

費用負担が高額になる場合も少なくありません。

先進医療の技術名 平均費用 年間実施件数 平均入院期間
①重粒子線治療 約308万円 1,889件 12.1日
②陽子線治療 約268万円 3,012件 13.0日
③腹腔鏡下広汎至急全摘術 約73万円 41件 12.7日
④多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 約53万円 9,877件 1.2日
⑤高周波切除器を用いた子宮線筋症核出術 約30万円 138件 11.4日
⑥内視鏡下甲状腺悪性腫瘍手術 約26万円 81件 6.9日
[出典]厚生労働省 第38回先進医療会議資料 平成27年度実績報告より試算

最もよく利用されている先進医療は?

「先進医療」という名前から多くの方が最もイメージされている治療は

がんの放射線治療を発展させた重粒子線治療や陽子線治療といった高額なものが

多いようですが、実施件数が最も多いのは白内障による視力回復を目的とした

④多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」です。

 

白内障は、眼の中でレンズの役割をする水晶体が濁る病気。

水晶体が濁ると、視界がかすんだりぼやけたりし、

症状が進むとほとんど見えなくなることもあります。

主な原因は加齢に伴うもので、一度濁った水晶体は、

薬などで再び透明にすることはできず、視力の低下などの症状を

改善するためには治療が必要となります。

70代の約8割、80代ではほぼ全員が患う疾病です。

 

多焦点レンズは次のような特徴があります。

手術中の痛みがなく、体への負担が少ない
手術時間は10~15分程度で日帰りも可能
遠くにも近くもピントが合う
眼鏡を使う必要がなくなる
この先進医療が受けられる医療機関(2016年4月1日現在)

北海道、青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、群馬県、新潟県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、富山県、石川県、福井県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県の全国491医療機関で受けられます。

 

詳しくは厚生労働省の下記ページをご参照ください

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html

 

先進医療の対象は随時変わります。

「先進医療」の対象となる技術は、保険適用が決まると先進医療ではなくなる技術や、

新たに先進医療として追加される技るなど、随時入れ替わります。

 

民間医療保険に付加する先進医療特約を選ぶポイント

民間の医療保険で付加することが出来る特約の中に『先進医療特約』があります。

高額になる可能性もある先進医療を少ない保険料で保障してくれます。

その一方で持病や既往症、健康診断などで要再検査・精密検査などの指摘事項が

あると加入が困難になる場合が多いようです。

 

先進医療はあくまで特約として提供されていることが多いため、

医療保険とセットで加入することが一般的です。

もし先進医療特約を検討される際には次の点にも注目して選ぶことを

お勧めします。

治療費の支払は医療機関へ直接払か、立て替えか。
先進医療を受けるための医療機関までの交通費・宿泊費もカバーされているか
保障期間が10年更新か、終身か

民間の医療保険の基本的な考え方は、経済的な負担を軽減することにありますから

高額になることもある先進医療は医療機関への直接払ができることや、

遠方の施設でしか受けられない場合には交通費・宿泊費までカバーできるかも

商品を比べる際に気に留めていたいポイントです。

保障期間の更新型と終身も、気になる点の一つです。

更新型の多くは10年更新となっており、更新には更新期限があります。

85歳以上ないし90歳未満まででそれ以上は更新できないことが考えられます。

また年齢と共に保険料が高額になる可能性もあります(将来の大幅な値上げの可能性)。

 

いずれも必須な要素ではありませんが、

自分が何のためにこの保障を検討するのかを考えて選びたいですね。

次回は「先進医療」に加えて昨年2016年4月から始まったもう一つの混合診療「患者申出診療」についてご紹介します。

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