2018年春、医療保険は値上げ。見直しのポイントは?

2017年春の予定利率改訂があったと思えば、先日5年ぶりの完全生命表の改訂がされました。

男性80.75歳、女性86.99歳と前回(2012年)の改訂と比べて、男性は1.20歳・女性は0.69歳さらに長生きとなりました。

保険会社各社はこのデータを2018年春に反映した新しい保険料に改訂を進める予定でいます。

 

長生きということは死亡リスクが下がったと言えます。

よって死亡保障は値下げに転じることになります。

日経新聞の調べによると死亡保障は30代半ば〜60代前半までの男性では

10年定期で5〜10%、終身保障のものは5%弱の値下げになるようです。

→ 生保、死亡保険料下げ 長寿化受け11年ぶり(日経新聞 電子版)

 

その一方でより長生きになると介護や医療にかかる可能性が高くなるので、

介護保険や医療保険は値上げがほぼ確定的となりました。

医療の中でも日本人の罹患率が特に高いがん保険、介護保険などで

値上げの傾向が高い傾向にあることが考えられます。

 

また医療の実態は国の財政状況によっても刻々と変化しています。

診療点数の改訂により長期入院は医療点数が低く設定され、

病院にとっては新しい患者と入れ替わり次々に入院してもらわなければ収益が悪化してしまいます。

医療技術の進歩もさることながら、国のお財布事情によって医療の現場は3年ひと昔の様相となっています。

 

では入院が短期化され、医療技術も進歩していれば自己負担は減るのかといえば決してそうではありません。

長期入院をしづらい代わりに増えているのが入院前後の通院です。

また先進医療や患者申出療養のような、経済格差によって受けられる医療に差が生じる

『医療格差』は今後も拡大していくことが考えられます。

これに対応するように民間の生命保険会社は商品のリニューアルを進めています。

 

 

1.入院の短期化に対応する一時金と定額給付金

 

これまでの医療保険の基本的な考え方に入院一日あたりいくらというものがありました。

日額給付と呼ばれるもので、広告やパンフレットなどでよく見かける日額1万円や日額5,000円というタイプです。

入院日数と連動しますので短い入院では十分な給付が得られない場合があります。

そこで登場したのが一時金給付です。

 

FWD富士生命が発売している「医療ベストゴールド」がその代表的な商品です。

1日入院すると20万円または10万円給付。

主契約はこれだけの商品です。

日帰り入院でも半額が給付されます。

主契約では二日目以降続けて入院してもそれ以上の給付はありません。

 

 

特約で継続入院への保障や様々な給付金を上乗せすることも出来ますが、

非常にシンプルで保険料も割安なので私も加入しています。

 

私の加入目的としては高額療養費制度の自己負担分はコレでカバーするためです。

 

通常の日額給付タイプも加入してますので現在は二階建です。

 

 

またあまり知られていませんがジブラルタ生命の「医療保険(14)」は

初期入院給付が倍額加算されるという「入院初期加算給付金」があります。

※商品名の(14)は2014年発売の意味です。

一時金設定を契約時にいておけば、10日分の日額が別途給付されますが、

上記と組み合わせると両方受け取ることが可能です。

 

また9月下旬からアクサ生命が商品改訂をした「スマート・ケア」が発売されます。

初期入院給付として、10日分の日額を1日の入院から支払う上に、

日額給付金が別途支払われます。

このような商品改訂は各社で行われており、

各家庭の担当FPや生命保険募集人に確認することをお勧めします。

 

2.入院前後の通院保障

 

入院の短期間に伴って、入院前後に通院をする機会が増えています。

病気になった時にかかる思わぬ支出をカバーする役割で「通院給付金」を付加する保険会社も増えています。

保険会社によって対象としている期間は異なりますが、前60日・後120日が一般的です。

通院給付金は日額で支払われるタイプが殆どで、

中には入院を伴わない怪我などによる通院に対応する特約を付加できる保険会社も登場しています。

 

 

通院保障に力を入れている会社は次の通りです。

 

アフラック「Ever」は主契約に、

あんしん生命「メディカルKit NEO」「メディカルKit R」は特約で通院保障を付加できます。

そして9月下旬より商品改訂をするアクサ生命「スマート・ケア」もかなり力を入れてきています。

※商品が発売されたらタイミングを見てレビューをしたいと思います。

 

 

3.増える三大疾病入院日数無制限と入院の実態

 

医療保険には旧来から日型と呼ばれる、給付金を支払う入院日数の上限を設けています。

10年ほど前は180日型や120日型が主流でしたが、

入院短期化の流れを受けて60日型や30日型が現在は増えています。

その一方で三大疾病になった際の入院日数を無制限に取り扱う特約も増えています。

しかしよくよく考えて欲しいのは三大疾病に罹患した際に果たして本当に入院日数が長期化しているのかという点です。

下記は生命保険文化センターが公表している病気別の入院日数の平均です。

 

 

脳血管疾患は確かに60日型であれば心もとないのですが、

入院が長期化しているのは三大疾病よりも認知症や精神疾患などの場合です。

 

入院日数無制限特約は上記のように、

あったら確かにうれしい延長ですが、負担する保険料を少しでも抑えたいという方は

基本の給付期間を120日型などにしてカバーするのも選択肢としてはありではないでしょうか。

実は60日型と比べて、保険料は若干しか上がらないのです。

 

4.長期の就業不能に備える

 

働く世代の人によって今、最も注目を集めているのは「就業不能保険」ではないでしょうか。

 

これまでは保障の対象外だった支払い要件を設け、多くの方が見直しをされています。

 

アフラック「給与サポート保険」はその代表的な商品ですが、各社それぞれに特徴を出してきています。

次回はこの就業不能についての各保険会社の商品傾向をご紹介します。

 

 

5.先進医療特約の使い勝手や付帯サービスの充実

 

2005年前後からでしょうか。生命保険各社がCMやパンフレット、広告などで

しきりに宣伝をして瞬く間に普及した先進医療特約。

高額な自由診療の技術料をカバーする特約ですが、

最近は医療機関への直接支払いが可能な会社が登場しています。

全ての医療機関や全ての先進医療お対象としているわけではないようですが、

陽子線や重粒子線治療など数百万円という技術料が発生する場合には

これまで一時的な立て替えが必要でしたので非常にありがたいですね。

 

また先進医療を受ける際に技術料とは別に一時金を支払う保険会社や、

宿泊費や交通費の実費払いを先進医療の技術料と通算して支払う保険会社なども登場しており、

使い勝手の良さが改善されつつあります。

 

更に近年保険会社が競っているのが電話相談サービスやセカンドオピニオンサービスです。

最も人気のT-PECの電話健康相談24は同居家族も利用できるなど、

子育て世代や女性に大好評だと耳にします。

 

社会保障の変化に合わせて医療保険はどんどん変わっていきます。

見直しをしないと同じ保険料なのに大きく保障内容が変わってしまい、

折角受けられたかもしれない給付や治療の選択肢がしなわれることにもなりますので、

健康である内にきちんと自分に合ったものを選びたいですね。

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