妊娠・出産・仕事と里帰りとお金の話

人生における大きな出来事の一つは『妊娠・出産』。

私はたまごクラブ・ひよこクラブ監修の子育て保険アドバイザー(現子育てマネーアドバイザー)で多くの妊婦さんや産後の家庭のライフプランのご相談をお受けした経験があり、今回は妊娠・出産にまつわるお金の話をしたいと思います。

妊娠が分かったら

まずはパートナー(ご主人)と両親へ報告をします。

そして、お仕事をされている方はできるだけ早く直接の上司などへも妊娠をしたことを報告してください。

妊娠初期はつわりや体調不良など心身の変化が大きく、身近な人が妊娠中であることを理解しておくことは私生活でも仕事をする上でも伝えておくことはとても大切です。

 

もし、望まない妊娠だった場合や妊娠について相談ができる身近な人がいないという場合には下記『妊娠SOS』をご利用ください。

にんしんSOS(こうのとりのゆりかご 熊本市慈恵病院)

にんしんSOS東京

にんしんSOS大阪

全国妊娠SOSネットワーク

 

10代・20代だけでなく、妊娠をすることによって不安や心配など女性の心と体は大きな変化にさらされます。

一人で悩まない、誰かに相談をする、頼ることも時には必要です。

 

母子手帳・妊婦健診について

妊娠届出書をお住まいの区役所などへ提出をすると『母子健康手帳』を受け取ることができます。

(手続きは代理人でも可)

日本では母子保健法に基づき、妊娠初期から出産後の予防接種(概ね6歳以下まで)などの

スケジュールなどが記載されています。

また多くの自治体で母子手帳を受け取ると一緒に受け取るのが『妊婦健康診査受信票』(通称クーポン)と

『おなかに赤ちゃんがいます』キーホルダーです。

※自治体によっては配布していない場合もあり。

また自治体によっては配布をしている場合もあるようですが、

20歳までの記録ができる『親子健康手帳』もあります。

成人式の時に子供にプレゼントをしたいという方にとっては

子育ての記録として長く使えるものを選ぶことも大切ですね。

 

 

クーポンは妊婦健診の割引券です。妊娠・出産は病気ではないため原則、自由診療扱いです。

しかし母子の健康を鑑みて、各自治体ではこの妊娠中の健康診断への助成を行っています。

妊娠11週(3か月)頃までは1~2週間に一度、妊娠12~23週(4~6か月)までは4週に1度、

妊娠24~35週(7~9か月)までは2週に1度。妊娠36週(10か月)からは1週に1度の健診を基本としています。

この他のタイミングでも出血やおなかの張りや痛みなど気になることがある時には受診が必要です。

クーポンを使ったとしても出産までの検査等の費用に一回5,000円~1万円。

トータル5~10万円前後の自己負担がかかります。

詳しくはAll Aboutの下記ページに詳しく書かれていますので参照ください。

https://allabout.co.jp/gm/gc/187935/

 

働き方と産休・里帰りのタイミング

ベネッセの妊娠・出産新百科(2010年)によるとフルタイム(給与所得者)と

パートタイム・アルバイトを含めると半数以上の方が妊娠中も働いていたと回答しています。

 

いつまで働いていたかというアンケートには

妊娠8か月頃まで働いていたという方が多いようです。

経済的な事情やお仕事の状況などによって9か月、10か月と

ギリギリまで働いていた方もいるようです。

 

 

また出産を故郷(実家)で過ごす方はどれくらいいるのでしょうか?

産後のケアや赤ちゃんの世話など出産直後は色々と大変。

実家が近ければともかく、遠く離れて暮らしている場合などは出産を機に

里帰りをされる方も一定数いらっしゃいます。

 

出産前から帰られる方が多く、産後に帰られる方もいるようです。

里帰りからお住まいに戻られる時期は産後1~2か月目頃が多いようです。

 

産休・育休制度

 

出産予定日の42日前(産前休暇)から出産翌日から56日(産後休暇)を一般的には『産休』と呼んでいます。

※育休1か月前までに勤務先へ提出が必要。

育休中は申請をすることで健康保険や厚生年金の支払いが全額免除を受けられます(平成26年4月以降)。

厚生年金の免除は加入期間としてカウントされますが、受給額は減ります。追納は10年以内です。

尚、住民税は前年の所得に対して課税されるので納付書で支払う必要があります。

※原則一括払いですが、お住まいの自治体の窓口に相談をすることで特別徴収(月払)へ変更が可能です。

 

給与所得の女性は職場で加入している健康保険組合から給与・残業代を含む3分の2(基準となるのはその直前の4~6月の標準報酬月額)を受け取れます。

しかし手続きに時間差があり、出産後に医療機関から[出産手当金支給申請書]を書いてもらい、

勤務先経由で提出後に申請となるため、提出から振込まで1~2か月ほどかかる場合があります。

 

また産後56日~1年、延長時最長1年6か月(2017年10月以降は最長2年)を

『育児休暇』(通称:育休)として取得が可能です。

 

こちらは前述の産休(健康保険)とは異なり、雇用保険からの給付が受けられます。

給付額は産後56日~180日目までを休業前給与の3分の2、

180日目以降は半分が給付されます。

給付には上限があり支給上限額は214,650円

また対象となる妊婦さんは2年以上の雇用保険加入者で、

11日以上働いた月が12か月以上あるなど諸条件があります。

産前産後休業で受け取れる給付額の試算は下記で可能です。

http://www.office-r1.jp/childcare/

 

以下はそれぞれの給付金の受取のタイミングの目安です。

 

点線部分が受け取れない時期で、貯金や家族の収入で補う必要があります。

育休は権利であって義務ではありません。

繰り上げ(早めに切り上げる)や繰り下げ(延長する)ことが状況によっては選択が可能です。

それぞれの諸条件については下記をご参考ください。

http://ikukyu-point.com/pg112.html

 

近年、子育て世代を支える社会保障制度は大幅な見直しがされており年々変化しています。

例えばこれまで産休は女性だけが取得するものでしたが、近年では男性も取得をするようになってきました。

女性と男性が同時、または交代で育休を取得する

パパママ育休プラス制度』(平成22年6月30日施行)は従来の1歳までを1歳2か月まで延長することが可能です。

出産一時金

産休・育休は給与所得者のみが対象ですが、出産一時金は全ての健康保険加入者が対象です。

産科医療補償制度の対象となっている病院での出産の場合、加入している健康保険から出産を終えると出産一時金42万円(その他の病院では40.4万円)を受け取ることができます。分娩に係る費用に充てることが可能です。

この一時金を受け取って病院へ支払わない人が増えたため、近年は病院の直接支払となっています。

差額がある場合には還付されます。

 

(例外)産休と同時に退職する場合

一般的な失業給付の受給期間は最長退職翌日~1年ですが、妊娠・出産を機に職場を退職したけれど将来的には仕事をしたい女性の場合、退職後31日目~一か月以内に離職票・印鑑・母子手帳を持参してハローワークへ届けることで失業給付(雇用保険)の受給期間を延長することが可能です。

妊娠・出産や保育園などへ子どもが預けられ、再就職の活動を始めるとき(最長4年)まで失業給付の受取期間の繰り越しが可能です。

※今回コラムで説明している内容は2017年4月現在の社会保障です。

制度の変更などは都度行われておりますので適時ご確認ください。

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