保険料控除の枠が余ってしまった…妻の保険料控除証明書は使えるの?

11月も半ばに入り、年末に向けて忙しいという方も増えているようですね。

風邪をひかれている方も多いようですので健康に気を付けてお過ごしくださいね。

 

さて11月前半までに提出してください…締め切りの早い職場では

もうすでに年末調整の締め切りを迎えているでしょう。

正確には1月の給与振込(12月勤務分)が確定するまでに

給与計算の部署に提出をするのがルールですが、

従業員数が多い会社などは計算に時間がかかりますので、締め切りが早めに設定されています。

年明けなどギリギリになってから提出されると人事などの方が苦労するので、

申し訳ないという方は確定申告で調整しましょう。

 

一度、年末調整を出してからでも修正は可能ですし、

保険料控除などのように控除額を満額まで利用していない場合には

修正または確定申告でも所得税・住民税の還付が受けられます。

家族が契約者・被保険者の保険料控除は申請できる?

 

生命保険料控除証明書には契約者、被保険者、受取人に関する情報や

加入内容の概要が書かれていますが実質的な保険料負担者についての記載はありません。

 

生命保険会社としては契約者=保険料負担者として認識をしているためですが、

生計を一にしている(お財布が一緒)ご家族の場合にはその実際の負担者と

契約者は異なる場合があります。

(家計のやりくりをしていて夫の給与口座等からお金を引き出して生活をするケースなど)

 

また国税庁では保険契約の形態(契約者が誰か、誰の口座から保険料が振替されているか)ではなく

実質的な保険料負担者が誰かによって、保険料控除を認めるということが回答されています。

(所法76)No.1140 生命保険料控除

 

この解釈からすると子どもや同居している親を被保険者としている医療保険などの契約も

同様に保険料の実質的負担者は保険料控除として提出することが可能です。

 

家計のやりくりの中で明確に夫が実質的保険料負担者か、妻が保険料負担者か…

証明する手段はないのが実情ですから。

契約者=保険料負担者としておくしかないのが実態です。

 

気を付けたい契約者・被保険者・受取人によって異なる課税関係

 

保険契約では課税関係を明らかにするため、契約者=保険料負担者として一般的には契約を行います。

特に気を付けたいのが契約者と受取人の関係によっては保険金の受取時に税金の掛り方が変わる点です。

保険には亡くなった時に死亡保険金が支払われるもの、

満期を迎えた際、または解約をした際にお金を受け取る保険などがあります。

 

契約者=受取人が同一人物であれば、

自分で支払った保険料で自分が保険金を受け取りますので課税は所得税となります。

(一括受取は一時所得、分割受取は雑所得)

 

<死亡保険金><満期保険金><解約返戻金>の場合

契約者 被保険者 受取人 課税
   所得税

 

契約者≠受取人の場合は、契約者が払った保険料によって、

受取人が契約者から利益を与えられたとして贈与税が課税されます。

<死亡保険金><満期保険金><解約返戻金>の場合

 

契約者 被保険者 受取人 課税
贈与税

 

契約者=被保険者で、契約者≠受取人の場合には

契約者が受取人のために保険に加入したと考えられるため

亡くなった場合に受取人が受け取ると相続税として課税されます。

※被保険者=受取人で死亡保険金は受け取れないので、

この契約形態は通常は存在しない形です。

 

​<死亡保険金の場合>

契約者A 被保険者B 受取人C 課税
    相続税

 

医療保険や介護保険、近年契約者が急増している就業不能保険などの

保険金はいずれも被保険者=受取人、またはその親族が受取人となっており

その人の治療や生活を支えるために使われるため非課税となります。

所得税基本通達9-20、9-21

生命保険文化センター「Q.入院給付金などには税金がかからない?また、医療費控除とはどんなもの?」

 

尚、健康祝金や生存給付金などは非課税扱いとはならず

上記の所得税・贈与税が適用になりますが所得税は一括で受け取ると一時所得となり、

1年で受け取った額が50万円以内なら課税対象外となりますし、

贈与税も年額110万円までは非課税です。

健康祝金や生存給付金でこの額を超えることはかなり稀といえるので、

通常はそれほど気にすることはなさそうです。

 

ちょっと複雑なような、仕組みを考えればなるほどと思うという方もいると思いますが

契約形態を特別気にする必要があるのは死亡保険金や解約返戻金などのある契約形態です。

 

是非、仕組みを理解して正しい年末調整・確定申告をして、

適切に所得税・住民税の還付・軽減をしましょうね。

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