確定拠出年金にかかる6つの手数料

確定拠出年金の手数料に対して多くの方が誤解をしていることがあります。

「手数料は安い方が良い」は確かにその通りですが、

国の年金運用機関と連携をしながら金融機関での運用をするという仕組み上、

どうしても各社最低限のコストが発生します。

「手数料が安い」とPRしている金融機関はその手数料分をどこかで帳尻を合わせなければならないのです。

それがどこに反映するのかを理解するためには確定拠出年金に係る手数料がそれぞれ

どのタイミングでかかっているのかを理解する必要があります。

①加入時手数料

まず確定拠出年金を運用すると加入時手数料が発生します。

これはどこで加入しても同じ手数料2,777円がかかります。

②信託報酬

次に加入した運用会社の扱っている投資信託や元本確保型商品から投資する商品を選びます。

すると選んだ商品ごとに②信託報酬が係ります。

信託報酬はその商品ごとに異なり、手数料がかからないもの(ノーロード)や

手数料が運用額の何%とかかるものまで様々です。

一般的にパッシブ型と呼ばれるファンドは手数料が低く、

アクティブ型は積極的な売り買いをするために手数料が高く設定されています。

③運用管理手数料

また我々の拠出したお金を預かり管理する金融機関にも毎月、③運用管理手数料が発生します。

運用管理手数料は図のように安いところと、高いところでそれなりの開きがあります。

この手数料の単純な比較をしたい方は『イデコナビ』を活用すると一覧で検索が可能です。

但し気をつけたいのが『運用管理手数料0円』という証券会社です。

運用管理手数料には内訳があり、国民年金基金連合会など年金記録のために必ず発生する手数料が108円ほどあります。

しかしセコい証券会社は「ウチは運用管理手数料0円」と証券会社が取る手数料だけの部分をアピールして、多くの取扱金融機関が公表している108円+金融機関手数料と比べて少しでも安く見せようと躍起になっています。

残念ながら完全な0円の所はなく、必ず最低108円がかかります。

また手数料の安い会社はサポートセンターなどの電話対応の営業時間が9〜17時、平日のみなど誰のためのサービスか理解していないところが少なくありません。

某S◯I証券とかは完全自己責任でやれる人しか相手にしていません。

尚、運用管理手数料には積立時と拠出を停止した時(運用指図者手数料)とで手数料が異なります。

④信託財産留保額

運用している投資信託を売却して、同じ金融機関が扱っている他の投資信託へ

お金を移すことをスイッチングと呼びます。

このスイッチングを行う際には④信託財産留保額という手数料が発生します。

いわば解約違約金のような手数料で、その投資信託で運用している額に乗じます。

殆どの場合、手数料がかかることはありませんが一部の商品ではかかることがあります。

⑤移管手数料

運用する金融機関から、別な金融機関でイデコをする場合にはポータビリティが可能です。

多くの金融機関ではこの際に手数料がかからない場合が多いようですが、一部の金融機関では

⑤移管手数料が発生します。

⑥受取時手数料

最後に60歳以上になってからこの運用したお金を受け取る際にも手数料が発生します。

⑥受取時手数料432円がかかります。

この金額は全ての金融機関で共通となっており、毎月お給料のように受け取ろうとすると

馬鹿にならない金額がかかるということになります。

よく「手数料が安いところを選びなさい」と言われていますが、

手数料には実にさまざまな種類があります。

特に②信託報酬(%)と③運用管理手数料(円/月)は数字がわかりづらい面があります。

そこで比較をする際には自分の毎月の拠出額に対して運用管理手数料を%表示することをお勧めします。

例えば毎月の拠出額が10,000円、運用管理手数料167円の場合は1.67%となります。

拠出額が毎月20,000円だと運用管理手数料が同じ場合は0.84%です。

すると信託報酬と比較しやすくなります。

毎月の拠出額10,000円、運用管理手数料167(1.67%)で信託報酬0.2%の商品で運用をしたとすると

それだけで年1.87%のコストがかかっていることになります。

では1.87%以上のリターンを得ている投資信託が果たしてその金融機関にどれくらいあるのでしょうか?

もし運用する投資信託が2%で運用されているという場合、実質利回りは0.13%となります。

日本の投資信託の運用実績は2~3%が殆どです。

つまり自分が確定拠出年金で拠出する際にかかっているコスト以上に運用をしなければ割高になってしまうということです。

それでは信託報酬のかからない元本確保型に入れておけばよいのでしょうか?

元本確保型の利回りはほぼゼロ%です。

運用管理手数料が1.67%だとすると毎月1.67%マイナスということになります。

また前回少しご紹介した特別法人税(1.173%)の存在も気がかりです。

凍結されているとはいえ、国の財源が厳しい中でいつ再開すると言い始めるかわかりません。

これが徴収されると4%以上で運用している人以外はマイナス運用に陥ってしまいます。

ではこのデメリットを拠出額の控除でどれくらいの還付が受けられるかで比べるとどうなるでしょうか?

再びイデコナビの別ページにある税控除シミュレーションで試算してみてください。

スライダーを動かし、60歳までの所得税減税効果が試算出来ます。

これを60歳までの残り年数と12か月で割ると一か月あたりのかけられるコストを逆算可能です。

もし手数料の方が高くなってしまう方がいるとしたら、

その方は確定拠出年金以外の準備方法を検討したほうが良いでしょう。

基本的には年収が高い人ほど還付を受ける額も大きく、

年収がそれほど高くない人は大きな効果を得にくいという計算結果になるはずです。

お金や運用・投資について正しい知識を身に着け、自分で自分の未来を守れるように

きる

から始めましょう。

確定拠出年金は無数にある選択肢のうちの一つの手段です。

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