得てもいない利益への非課税よりも損失回避が大切では?

金融庁主導の「つみたてNISA」、

ニュースなどでも取り上げられ簡便な特徴だけを取り上げ、

良いことしか言わない風潮に私は恐怖を感じています。

「え?NISAと何が違うの?」

「より少額から、より沢山、積立ができる仕組みなんです」

 

「商品も金融庁が絞り込んだ厳選商品!」

「投資初心者も始めやすい!」

 

 

「長期投資で元本割れリスクが軽減!」

「しかも非課税!」

 

嘘は言っていない…だけにたちが悪いですね。

デメリットを理解せずに話しているので、まるでデメリットがないように伝わります。

この傾向は昨年のiDeCoでも同じ現象が起こりました。

投資ってそんな簡単なものでしたっけ?

何で多くの方が失敗してきたんでしょうか?

 

メディアのこういった偏重報道は少なくとも私が投資を始めた

2002年頃にも同様の傾向がありました。

中国はこれから経済成長をするから買うなら

中国の株式に投資をする投資信託が良い…などです。

(そして投資について何も勉強せずに投資をした22歳の私)

結果はブームに乗って買うと価格の高いところで買うことになり、

あっという間に値下がりをして損が出て、

自分の資産が崩れていくのに耐えられなくて手放すという繰り返しです。

(損失は知識のない人の自己責任)

 

それに耐えて持ち続けれる強い精神力の方は良いでしょう。

値下がりというプレッシャーに耐えられないなら、

一括投資などやらない方が良いと思います。

むしろこれに耐えられないなら、積立投資の方が良いでしょう。

下がり相場はむしろチャンスです。(ドルコスト平均法)

 

私の15年というまだ決して長いとは言えない投資経験から

皆さんにお伝えできることはブームに乗るほど愚かな投資方法はないという事です。

それは過去の投資のトレンドを見ても学べる事ですが、皆さんはどうお考えですか?

 

非課税よりも大切なことってありませんか?

よく「非課税」だからNISAやつみたてNISAがすごい、良いと言う人がいますが

非課税の意味をきちんと理解しているでしょうか。

 

私はNISAやつみたてNISAは基本的には良い制度だと考えています。

但し、目的によっては特定口座と使い分けるべきだと考えています。

特定口座で譲渡益の20.315%の税金を支払ったとしても、

無理にNISAやつみたてNISAをするよりも大切なことがあります。

それを今回は皆さんに言葉でお伝えしたいと思います。

 

目的によって異なる各NISAと特定口座の選び方一例

 

例えば既に55歳を迎えて、子供たちの手が離れた方にとっては

つみたてNISAは良い場合も悪い場合もあります。

 

 

例えば長い老後の資金、75歳以降のお金の備えをするのには

つみたてNISAで始めるのは1つの選択肢としてありでしょう。

20年の長期運用と非課税はやはりかなり魅力的と言えます。

一方で65歳からの年金生活の足しにするには

つみたてNISAでは人によっては既に間に合わないかもしれません。

投資額が年120万円と大きく、今年なら2023年の最期の一般NISA枠に

ロールオーバーできる仕組みを巧く活用する事も1つの投資戦略と言えます。

 

積立投資では受取時の価格次第で、大きなパフォーマンスになることもあれば、

大きな損失になることもあり得ます。

これはメリットでもあり、デメリットでもあります。

 

一括投資は下落時の損失リスクも大きいですが投資額以上になる機会も

5〜10年では積立投資よりも多くなる傾向にあります。それは20年でも同様の傾向です。

1年や1ヶ月という短い時間軸ではなく、5年〜10年、15〜20年という

長いスパンでの投資は考え方が大きく異なります。

税金がかかる特定口座と非課税のNISA口座

少し別な角度からお話をします。

下記は特定口座で2012年にある投資信託に100万円を投資し、

記事執筆時点での運用状況です。

投資金額100万円を一括投資して現在の評価額は339万円です。

大変素晴らしい運用実績ですが、このファンドを買った時には

まだ一般NISAが始まっていませんでした。

では税金がかかるからこのタイミングで買わず、

2年待ってNISAが始まってからNISA口座で同じファンを買ったらどうなるでしょうか?

 

2012年から特定口座でやっていた場合には税引後1,905,438円の譲渡益が手に入ります。

2014年から始めた場合は非課税ですから増加分の1,124,811円がそのまま受け取れます。

どちらが得だったでしょうか?

税金を払ったとしても投資対象によっては時間を味方につけるという

早く始める大きなメリットがあります。

 

またもしNISAで投資をして下落時に投資額よりも価格が下落していたとして、

NISAで5年、ロールオーバーをして計10年の間で持ち直さなかったとしたら

損失はより大きくなることもあります。

またNISAは損益通算が出来ず、特定口座に移管をすると移管時点の価格で

新たに購入したと見られます。

(これは投資額まで価格が回復しても移管時点からの増加部分には20.315%が課税される)

どちらがお得でしょうか?

確かに税金を払いたくない!という気持ちはよく分かります。

痛いほどわかります。

しかし時間を味方に、受け取る時期を自由に任意の時期まで待てるメリットは

特定口座ならではと言えます。

 

得ていない利益が非課税よりも

損失を回避できる方法こそ投資初心者には必要では?

 

言い方を少し変えてみましょう。

①投資をする際に利益を得られた場合に非課税

②損失を殆どの場合において避けられる

2つは両立しない考え方です。

どちらか一方でしか選べないとしたら皆さんはどちらを選びますか?

 

これはお金が必要な時期が何年後かと密接に関わりがあると言えます。

NISAは5年、ロールオーバーをしても10年ですから

この中で使うお金なら活用したい制度です。

5年、10年、10〜20年、20年超と資金が必要となるタイミングに応じてNISA、

ロールオーバNISA、つみたてNISA、特定口座、

iDeCo、変額保険などはそれぞれ使い分ける事が大切です。

猫も杓子もNISA、つみたてNISAが絶対ではないという事を忘れないで欲しいのです。

 

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