好きではないが実は超絶優秀なあんしん生命のマーケット・リンクが化けるかもしれない件

2017年の秋に大手損害保険会社の関連会社、東京海上日動あんしん生命が「変額保険」に参入しました。

運用レポートのリンク切れが一週間ほど放置されていたことで私はあんしん生命を信用できず、この商品を人に勧めた事がこれまでありませんでしたが、ファンドの実績が約半年ほど積み重なってきてようやくその評価がそろそろ出来そうという最初の時期を迎えました。

マーケット・リンクはインデックス型に特化した変額保険

アクサ生命の「ユニット・リンク保険(有期型)」やソニー生命の「バリアブル・ライフ」に次いで後発参入となったあんしん生命は自社グループに資産運用会社「東京海上アセットマネジメント(TMA)」を持っています。

バブル崩壊後の金融ビッグバンによって銀行・証券・保険会社が相互参入をして混沌とした時代に生まれたTMAは2003年からインデックス型投資信託の運用を地道に続けています。

また企業型の確定拠出年金も多くの企業に提供していて運用実績としては既に15年超となります。

あんしん生命のマーケット・リンクにはこのTMAの他に海外不動産投資信託(海外REIT)などに野村アセットマネジメントや三井住友アセットマネジメントなどが提供する特別勘定(ファンド)もあり、その全てがインデックス型投資信託という極めて異色な変額保険です。

アクサ生命やソニー生命の変額保険は運用実績のある世界的にも人気のアクティブ型ファンドを導入しています。

これに対して正直、地味なインデックス型だけを取り入れたあんしん生命は正直個人的には好みではないし、アクサ生命やソニー生命と比べた時にも顧客受けのしにくい商品です。

実は超絶優秀なTMAのインデックス型投資信託

 

前回、インデックス型投資信託には良いインデックス型と、ダメなインデックス型がある事をご紹介しました。

TMAのTOPIXをベンチマークとする「日本株式型」の運用レポートでは次のようになっています。

赤色の線がベンチマーク。

青い線がこのファンドの運用実績です。

右の表は各期間のベンチマークとの対比です。

見事にピッタリ張り付いて、手数料分だけ負けています。

教科書通りの堅実な、超絶優秀なインデックス型投資信託です。

 

1998年にもし戻れるなら…

私はドラえもんのひみつ道具で最強は「もしもボックス」だと考えています。

コイツがあれば何でもできる!

そう、もしもボックスは「もしも◯◯だったら」と受話器に向かって伝えるとそれを実験してくれるひみつ道具です。

「もしも1998年に戻れるとしたら…」

インデックスとピッタリ連動してくれるインデックス型投資信託に毎月1万円積立投資をする。

※今回の実験はマーケット・リンクの採用しているTOPIXではなく、日経平均で行なっています。

ジリリリリー♫

1998年4月1日から2018年3月まで毎月積み立て投資をした場合に240回(240万円)の投資総額に対して、どうなったかです。

1998年4月1日の終値は16,242円。

2018年3月試算現在は21,480円。(+5,238円)

一括投資なら投資額に対して32%上昇となったところですが…

黒い線が積立累計、赤い線が日経平均連動のインデックス型投資信託の積立投資評価額(販売手数料、信託報酬を差し引いた後の)です。

なんと投資累計額に対して80%プラス!!

20年かけて資産を増やすだけの一括投資と資産を育てる積立投資で大きな差が生まれた代表的な例です。

 

投資戦略が根本から異なるアクサ生命・ソニー生命とあんしん生命

アクサ生命が変額保険で目指す運用は「全世界投資」や「先進国株式投資」です。ソニーが変額保険で目指すのは「ブランド投資」です。

いずれの資産運用の根本にも世界の人口増加や経済のインフレ化を基本として、そこに資産を投じて貢献(投資)による恩恵を受けるというアプローチです。しかもその最先端にいる企業を選りすぐり(ボトムアップ)、集中投資をする投資戦略です。

いわば海の波を掻き分けて、遠泳をするようなイメージです。

一方であんしん生命が目指す変額保険での資産形成は「身を委ねる」投資戦略です。

浮き輪に座りながら波に揺られて待つだけ。

彼らが気にしているのは潮の流れだけです。

潮の流れに身を任せているだけで目的の場所にたどり着けるか。

資産を20年かけて3倍4倍にしようなどとは考えていません。

20年で2倍、30年で3倍まで行けたらいいくらいの緩い運用です。

しかもインデックス型なのでコストが低い点は大きなウリです。

金融庁が積立NISAで本来は実現したい事をマーケット・リンクは実現しています。

(しかも契約から10年は解約控除付きという強制積立機能付き)

マーケット・リンクは悩ましい

アクサ生命・ソニー生命のように世界の人口が増えていく、経済はインフレをしていくという半ば常識的な土台の上にある投資戦略は非常に投資を始める際に踏み切りやすい理由があります。

自分もそうだろう、そうなるだろうと信じているという事です。

いわば私にとって確信できる事があります。

 

しかしマーケット・リンクにはそれがありません。

積立投資の理論上はそうなると理解していても、結局は一定水準よりも株価(基準価格)は上にある必要があります。

言ってしまえばマーケット・リンクには心が動かされないのです。

 

何故、私の心がマーケット・リンクには動かないのか?

 

色々考えてみたのですが、信託報酬の安さを売りとしているマーケット・リンクですが、つみたてNISAが始まった事で低コストのインデックス型投資信託やETFの選択肢が日本でもかなり増えつつある現状があります。

私の場合、すでにアクサ生命、ソニー生命で変額保険はやっている上に、これらは通常の投資信託のアクティブ型と比べても明確に信託報酬の安さのアドバンテージや運用期間の長さ(終身型)と三大疾病保険料払込免除(ソニー生命のみ)などがあります。

長期保有、長期積立をこれらは前提としていますので10年以内の資金の流動性を犠牲にしてまで更に変額保険に投資をする必要がなく、だったら投資信託やETFで良くない?とも考えます。

 

しかも結果が出るまでに10年超、時には20年と非常に長いことも腰が上がらない理由の一つです。

うーん、非常に悩ましい。

あんしん生命の主催する勉強会も最初だけでしたし、販売資料も商品パンフレットくらいで、契約者が見れる運用レポートなどの契約状況などでも見劣りする。

 

プラン設計もログイン画面が通常のあんしん生命と別だし、ヘルプデスクも別だし、完全な健康体の人にしか提案できないし…ほんとに惜しい気がします。

うーん、本当はすごく魅力的なんですけどね(笑)

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