インデックス投資というけど何に投資をしているか理解していますか?

投資信託は運用方法によって大きくインデックス型とアクティブ型に分かれます。

つみたてNISA(2018年7月20日時点)155銘柄のうちインデックス型135本、アクティブ型17本、ETF3本という事はインデックス型について正しい理解をすることが何よりも後悔しないための第一歩である事は理解できるのではないでしょうか。

 

インデックス投資とは

インデックス型投資には大きく3つの意味があります。

一つ目はインデックス(Index)そのものの意味

目次や目印など多数の意味を持ちますが投資の世界でインデックスとは指標(ベンチマーク、BM)という意味を持っています。

国内の代表的な株価の指標は日経平均株価や東証株価指数などです。テレビなどでも日々取り上げられているので聞いたことがないという人はいないのではないでしょうか。

インデックス型投資とはこの指標と連動する値動きをする投資方法です。

例えば日経平均株価が上がれば上がり、下がれば同じように下がるという運用方法です。

日経平均株価にしても、東証株価指数にしてもその構成比は公開されているので同じような構成比で株式を保有する投資信託の基準価格は同じように動きます。

中には指標と異なる比率での運用を行っているのに「インデックス型」を名乗る投資信託もあり、インデックス型であればどれでも良いという訳ではありません。(私が度々、当ブログで書いているダメックスとかなんちゃってインデックスのことです)

二つ目はパッシブ運用。

パッシブ(passive)とは受け身、または消極的という意味です。

株価は上がる時もあれば下がる時もある。時の流れに身をまかせる運用方法です。

アクティブファンドの大多数がインデックスに勝てない」という過去の統計から導き出された投資の格言があります。

これを鵜呑みにインデックス型投資信託の方が今後も良いだろうと考えることは時代にそぐわないリスクがあることを投資家は理解をする必要があります。

過去は過去です。今後の運用を約束するものではありません。

一週間のうち、5日間が雨だったからあと2日も雨だろうと思いたくなる気持ちは分かりますが天気図や天気予報を観れば今日・明日は雨が降らなそうということに気付けるかもしれません。

 

株式市場の天気(状況)を織り込まずに、過去そうだったという思考停止でインデックス投資というのは天気を考慮せず船出をするような、かなりリスクのある投資方法であることを理解する必要があります。

しかも「インデックス型投資信託はアクティブ型投資信託よりも優れている」とは一言も言っておらず、インデックス(指標)と同じような値動きをしないインデックス型投資信託はこの限りではないことは理解できるでしょう。随分とインデックス型投資信託を普及させたい意図のある人に都合の良い解釈がされていると思うのは私だけでしょうか?

三つ目は大型株への投資が主体であるという点

例えば日経平均株価や東証株価指数はどのような企業で構成されているかご存知でしょうか。

例えば東証株価指数(TOPIX)は東京証券取引所一部に上場している全2,106社(2018年8月1日時点)の株価を指数化しています。

1968年1月4日の株価を100とした時に現在何倍かを表す指標です。

2018年8月9日の東証株価指数は1740.76ですから約17倍に東証一部の時価総額が大きく膨らんだことが分かります。

対する日経平均株価は別称をnikkei225と呼び、東証一部の225銘柄で構成されています。TOPIXのおよそ10%であり、よく日本を代表する企業と言われますが日本の大手企業の方向感(景気が良さそう、悪そう)を示す指標となっています。

長い歴史の中で株式の分割や企業同士の合併などによって変化した株数の比率などを修正しており、名前の通り日本経済の平均点(株価)のような位置付けになります。

さて世の中には様々な企業がありますが東証一部に上場している会社ってどういった会社でしょうか?

私は大手や大企業、一流企業と世の中から評価されている会社と考えますが、皆さんはどうお考えでしょうか?

 

日本の代表インデックスに投資をするということは

その国の代表的な株価指数や平均株価と連動をするインデックス型投資が肯定されるのは大企業の景気が良いだろう、良くなるだろう、これらの企業の株価が上がればその国の景気は良くなると判断することが出来るという前提に立っています。

しかしながら日本にある会社数421万社のうち、3,654社が上場しており比率で言えば0.08%しか上場していません。

一人で何社も掛け持ちして働いている従業員はまだ稀であると考えれば個人消費や雇用、世の中の給与のほとんど大部分は中小企業によって支払われており、中小企業にこそ投資資金の流入によって恩恵があって然るべきですが皆さんのお給料はこの30年でどれくらい増えたでしょうか。

就職生の活動を観れば分かるように日本では大手志向が強く、優秀で堅実な学生ほど大手企業や公務員を目指します。

現在ドラマも公開されている漫画が原作の「インベスターZ」(全21巻完結)の番外編では日本の就活について投資家の考え方を交えて問題点を指摘しているシーンがあります。

東証一部上場の企業に就職が決まろうものなら本人だけでなく親や親戚一同「一生安泰だ!」「いい会社に内定をもらえて良かった!」と喜びます。

しかし日本の経済が停滞し給与が上がらない、景気が良くならない原因の一因にこのサラリーマン体質、大企業だから安心という先入観が少なからず影響を及ぼしていると指摘する声もあります。

株式の公開は企業が市場から資金を集める手段であり、投資家はそこに資金援助(便乗)という形で参加しているにすぎません。

企業活動が活性化しなければ株価は上がりませんし、企業業績が良くない会社の株価は上がりません。

日経平均株価と東証株価指数を例にすれば、日本の大手企業・代表企業に投資をすることで企業に資金援助をして、企業はその資金を元手に開発や研究、サービスの展開をしていきます。

大企業も当然ながら活動のための資金は必要です。しかし銀行融資や多くの機関投資家からの資金援助で大企業は資金を確保することが比較的容易です。

何しろ知名度がありますから、財務状況が余程変でない限りは融資も受けられます。

一方で設備投資や開発にお金が必要だけれど資金調達をするにも企業の知名度が低く、融資や資金援助を容易に受けづらい企業(ここでは中小企業と呼ぶ。投資の世界では中小型株と呼ぶのが一般的)はどうでしょうか?

これらの中小企業は市場からの資金調達が目的で上場をしますが、東証一部のような大きな株式市場には上場せず東証二部やジャスダック、マザーズなどの新興企業向け市場にまずは上場をします。

日本一のファンドマネージャーに学ぶ運用成果を出す投資方法

「ひふみ投信」や「ひふみプラス」と言った日本でトップクラスに純資産総額を集めている投資信託のファンドマネージャー藤野英人氏は各地でセミナーを開いています。

私もお話を聞いたことがありますが、投資の基本的な考え方を分かりやすく伝えようと身近なものに喩えながらのお話のとても上手な方です。

仮摘むと、多くの投資家が大型株(大企業)の株式へ投資をしようとして失敗している。何故なら日本の大企業で働いている多くの人たちはサラリーマン体質で会社を良くしていこう、成長しようという気持ちが薄い。

放っておいても資金が集まり、勝手に株価が上がって勝手に給料が貰えるのだから努力をしようとしない。

中小型株の企業は自分たちの力で会社を大きくしよう、成長しようと必死になっている。こういう会社の方が当然ながら伸びると思うという信念にも近い、数々の企業を見てきた藤野氏の価値観に触れることができます。

藤野氏が運用する投資信託はアクティブ型と呼ばれ、いわゆるファンドマネージャーの目利きによって投資先を大型株に限定せず中小型株などから発掘してきて投資を行います。

潜在的に成長する見込みがありそうな企業を応援する資金援助を行うため投資成果が時間をかけて出てくる運用方法をしています。

 

インデックス型投資信託がダメという訳ではなく、日経平均株価や東証株価指数などの大型株中心の指標ではこれら中小企業へ資金が十分に回らず市場が活性化しません。

2013年以降、日銀の量的緩和政策によって株式市場に大量の資金流入がして日経平均株価や東証株価指数は大幅に上昇をしました。

また日本の年金を運用する年金運用独立行政法人GPIFは国内株式への投資先としてTOPIXへの投資を行っています。

これら公的な立場である中央銀行や年金運用機関が大手ばかりに投資をするのは少しおかしいと感じないでしょうか?

繰り返しますが大企業も資金調達や経済支援は必要ですが、本当に応援するべきは雇用者の大部分が働く中小型株などの中小企業ではないでしゃうか。

実はあまり知名度がありませんが、日本の中小型株向けの指標もいくつかあります。

大和日本株小型インデックスやラッセル野村小型株インデックスなどですが、残念ながら知名度が低くつみたてNISA対象の指標にさえなっていません。

 

日本と海外、異なるインデックス投資の考え方

ここまで日本のインデックス型投資の話をしてきましたが、海外のインデックス投資は少し趣きが異なります。

アメリカの代表的な指標としてダウ工業平均(ニューヨーク・ダウ)があります。日本の指標で言えば日経平均株価に近い位置づけですが構成銘柄を大手企業かどうかの忖度をせず入れ替えていきます。

大企業へ配慮した結果、指標としての連続性はあるものの日経平均株価は1989年のバブル崩壊以降3万円を超えていません。

一方でダウ工業平均の公表時(1896年)からの組み入れ銘柄だったGE(ゼネラル・エレクトロニクス社、エジソンが創業者の会社)は今年ついにダウ工業平均から外れました。

一時期は世界最大の家電メーカー、エンジンやタービンなど工業製品に限らず金融部門も多数保有する世界的コングロマリットと呼ばれていましたが、近年は企業価値の低下から外されてしまいました。

しかしこの新陳代謝が活発なお陰でアメリカを代表する指標であるダウ工業平均は長期的に右肩上がりで成長をしています。

これを日経平均株価と重ねてみると次のようになります。

国を代表する株価の指標と言っても日本と米国では全く持つ意味が異なります。

これを十把一絡げに「インデックス投資はアクティブ型投資よりも良い」と断じるのは早計と言わざるを得ません。

市場規模の拡大が続くアメリカ株式市場

日本の東証株価指数(TOPIX)と同じようにその国の市場規模の大きさを表す指標がアメリカにもあります。

NASDAQ(ナスダック)総合指数と呼ばれ1971年2月5日の株価を100として、現在何倍の規模になったかを知ることができます。

ちなみに2018年8月9日のNASDAQ総合指数は7888.33。78.88倍になった事を示しています。

TOPIXが17倍で市場規模が拡大していると思いきやアメリカの株式はそれよりも遥かに大きく拡大をしている、つまり経済規模が大きく成長していると分かります。

しかしつみたてNISA対象の指標の中には何故かNASDAQ総合指数は採用されていません。(ダウ工業平均は採用されている)

また代わりにはならないのですがアメリカの大企業500社の株価を表すS&P500という指標はつみたてNISA対象の指標となっています。

という事で、日経平均株価とS&P500のチャートを重ねて見るとこのようにS&P500の力強さというか、日経平均株価の低迷っぷりがわかります。

ちなみに積立投資であればリターンで比べるべきですから次のようになります。

ドルコスト平均法の効果で日経平均もなかなか良いように見えます。リターンでは右肩上がりのS&P500に迫る成績を出しています。

ところがこれが成り立つには大切な枕詞が付くのです。

「売却時に購入した平均よりも株価が下落していない事」

受取時に積立期間全期間の平均購入額よりも株価が下落しているとドルコスト平均法は必ず負けます。

だからドルコスト平均法は数字のマジックだと言われるのです。

株価が上がっても下がっても損をしない訳ではなく、上がっているか下がっているか分からないのだから上がっている可能性が高い資産に投資をする方がリスクが少ないと考えるのです。

 

インデックス投資は取り出さない資産を運用するのに最適な投資法

さて世界一の投資家と評されているウォーレン・バフェット氏の遺言にも出てくるほど信頼されているS&P500ですが、老後の資産形成という前提で考える際に忘れてはならないことがあります。

一つはバフェット氏は一度購入した株式を余程のことがない限り取り崩さないという点。

一つはバフェット氏はインデックス型の投資家ではないという点。

一つは我々の多くの投資家の投資は途中で資産を取り崩す事を前提とした投資である点です。

 

ウォーレン・バフェット氏が世界一の投資家となった背景には様々な自身の投資に対する考え方があります。

『バフェットからの手紙』には投資についてこのような言葉が紹介されています。

チェス、トランプのブリッジ、はたまた投資する株の選択などの、知的な争いの場でより大きなアドバンテージになるのは、『考えることはエネルギーの無駄遣いである』と教えられてきた相手を持つこと以外に何があるでしょうか?

この言葉の意味を理解できるでしょうか。

大きなアドバンテージは相手が思考するのは無駄であると諦めた時にこそ得られる。

インデックス型投資をバフェット氏は否定していません。しかし世の多くの人が「アクティブファンドの大多数がインデックスに勝てない」という言葉によって思考停止をして、インデックス投資をすればするほど、常に思考を練っている投資家にとってチャンスだと言っているのです。

投資についても同じことではないでしょうか。

あなたは投資について努力していますか?

日経スタイル「インデックス対アクティブ投信はどっちを選ぶ」

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