確定拠出年金401kはおすすめの制度?

CMもはじまり 、『イデコ』という愛称も耳になじんできた頃でしょうか?

個人型確定拠出年金ことイデコは日本では様々な呼び方がある確定拠出年金の個人版です。

今回は巷で話題の確定拠出年金制度についてご紹介します。

1確定拠出年金って何それ?美味しいの?

1970年代のアメリカで生まれたこの制度はDefined Contribution Plan(略してDC)と呼ばれています。

Definedは確定(明確な)、Contributionは積立金(貢献)という意味です。

アメリカの内国歳入法(税金に関する法律)の条項名401条k項に確定拠出年金に関する記載があります。この事から「401k」と呼ばれることもあります。

冷戦下のベトナムで18年に及ぶ戦争を続けていたアメリカは軍事費・国防費に膨大な予算をつぎ込み、建国以来最大の経済破綻の危機を迎えていました。

アメリカの公的年金制度の維持が危惧され、国の運用をあてにするこれまでの年金制度ではない、加入者自らの資産運用によって将来受給できる年金額が変わる制度として確定拠出年金は始まりました。

 

アメリカの401kには401kとIRAの大きく2種類の制度があり、それぞれさらに2つに分かれている。

この点についてはまた別な機会に。

2日本ではいつから始まった?

日本でも1990年代のバブル崩壊から将来の給付を約束できないとして、企業年金(確定給付年金DB)はいち早く確定拠出年金へと切り替わりました。この頃の日本は戦後復興・高度経済成長から次のステージへの移行期で、様々な現在も続く社会保障や金融・インフラの制度も大きな転換を迎えています。

電電公社はNTTへ、国鉄はJRへ、そして大蔵省が金融庁へ、大店舗法の改正で大型スーパーやショッピングセンターが誕生し、コンビニエンスストアが急速に広がっていきました。

金融ビックバンと呼ばれる改革もこの時期に進められ、私たちの身近なところでは様々な変化が生まれました。インターネット銀行、インターネット証券の誕生や保険業界では生・損保の相互参入が始まりました。損害保険の会社である東京海上日動火災損害保険株式会社が生命保険事業を始め東京海上日動火災あんしん生命、生命保険会社であるソニー生命がソニー損保を。日本生命がニッセイ損害保険を立ち上げました。異業種からの金融業への進出もこの頃に積極的に始まりました。自動車のトヨタ資本によるあいおい損害保険、パソコンソフトウェアの卸業だったソフトバンクが金融業へ進出するとSofBankInvestment(SBI)ホールディングスが誕生。後にSBI証券や住信SBIネット銀行へその事業を広げました。

2001年に確定拠出年金法が改正され、2002年より確定拠出年金から運用が始まりました。対象者は確定拠出年金へいち早く切り替えた大手企業の給与所得者と個人事業主が中心でした。

3公的年金?私的年金?

確定拠出年金は運用結果こそ自己責任ですが、制度の位置付けは公的年金制度の三階建部分となっています。

国民年金(1階)、厚生年金・国民年金基金(2階部分)、そして企業確定給付年金や中小企業共済積立金、確定拠出年金による三階建て部分です。

公的年金制度の一部のため、拠出(積立)後は60歳以降まで引き出せないというにが大原則です。国民年金を納付後にお金を引き出したいと言って引き出せないのと同じです。しかし運用は既存の日本の証券会社を経由で行います。

確定拠出年金発祥の地、アメリカでは制度開始時になかなか普及しませんでした。そこで1980年代に入り税制優遇投資、資産形成についてアドバイスができるコンサルタントをFP(Financial Plannerを認定し、資産形成に役立つ知識や教育・金融商品の紹介や運用などを積極的に行いました。

そのためいち早く個人でも資産形成にはFPに相談する。個人でも資産運用は必要という考えが根付きました。医師、会計士、弁護士に次いで欧米ではFPの地位は非常に高くなってきています。

4アメリカと日本で同じ制度?

アメリカが行った税制優遇は日本の確定拠出年金で宣伝している次の3つです。

  1. 拠出額の所得控除
  2. 運用益の非課税
  3. 受取時の税制優遇

アメリカでは文字通りの3つの優遇制度が適用されていますが、日本では少し事情が異なります。

日本では投資に対する教育が十分されているとは言いがたく、所有する金融資産の半分近くが未だ現預金のままなのです。

それは太平洋戦争後からの経済成長において現預金で何とかなってきた社会的な背景があります。しかし低金利からマイナス金利にまで至った現在では現預金のまま資産を持つことの方がリスクとなりつつあります。どのようなリスクがあるかについては別なコラムで様々な角度から紹介していますので、過去の記事をご覧になるか。弊社主催のセミナーへご参加ください。

5 NISAに続け!親しみやすさをアピール! 

確定拠出年金は民間の金融機関を経由して口座を開設し、投資信託を中心に投資を行う制度です。

つまり公的年金制度の一部ですが、運用は個人が自己責任で行うという官民一体となった制度です。

低金利政策をはじめた当初、『貯蓄から投資へ』をスローガンに始まったNISA(少額投資非課税制度)は現在ではかなり多くの方に認知をされ始めており、子どもNISAや2018年から始まる積立NISAにも期待が集まっています。

低金利政策の狙いは企業の設備投資や住宅ローンの借り換えだけでなく、日本の株式市場や債券市場にお金が流れることを目的としています。

アベノミクスで株価が上がってもらわなければ困るのですが、なかなか投資をしたことがない多くの人にとってハードルが高く、NISAで成功例のある愛称付きの制度となりました。

6大切なのは自分に合った制度かどうか

確定拠出年金を始める上で大切なのは、その方法が自分に合った投資・運用方法なのかという点です。

日本では国民年金・厚生年金、国民年金基金、厚生年金基金、中小企業退職金積立金共済、財形貯蓄などの公的年金上乗せ制度が既にあり、確定給付という将来の受給額がある程度約束された制度があります。

また民間でも年金保険や個人年金保険、長期の資産形成向けの投資信託や貯蓄性商品が無数に存在しています。

目新しい制度を前に、また一見すると有利なように見える各種優遇を目にするとついお得なように感じてしまいます。

何しろ税金を取るだけ取っている政府が、自分たちの収入(歳入)の原資である所得税などを大幅に還付してくれるというのですから魅力的に感じられないはずがありません。

しかし一方でデメリットはないのでしょうか?

60歳以降まで引き出せないというリスク、毎月の拠出額や運用方法、金融教育については誰が行うのでしょうか?

私は老後資金や投資においてまず何よりも大切なことは『その人に合っているか』だと考えています。

そのためにはその人の人生観や投資に対する考え方、老後の資金に対するビジョンが必要です。

ライフプランニングを通じて多くの方に自分の人生をより良いものにして欲しい。

そのために自分に合った老後資金の準備方法を、様々な制度や商品・仕組みを活用してほしいと考えています。

次回は日本の年金制度崩壊の可能性についてお伝えしたいと思います。

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