不眠症で薬を処方されただけで保険加入を断られたケース

近年、「医療保険」の加入を断られるケースが少なくありません。

様々な病名や治療状況によっても加入の可否は変わってくるのですが、多くの保険会社でほぼ一律で厳しく診査をしているのが「不眠症」と診断された場合です。

 

結論から言えばほぼ全ての保険会社で新規加入は原則断られます。(死亡保障や年金保険は加入できるケースもある)

 

薬一つの処方を重く考える理由

保険会社の判断している診査に用いる医学は医師が治療や薬の処方のために行う病理医学ではなく、保険医学と呼ばれる別ジャンルです。

保険医学とはその治療や薬を飲んだ人とそうではない人、健康な方との統計上のリスクを総合的に判断するものです。

主に保険会社の保険加入や保険金支払いの基準とされています。

 

例えば今回のテーマである「不眠症」には様々な解釈が可能です。

保険会社が最も嫌がる可能性は「鬱」(統合失調症)に転じるケースです。

不眠症というのは症状であって、その根本的な原因ではありません。

西洋医学を中心に行わられる現代の医療は対処療法ですから、その根本的原因にどんなものがあるか診断することは困難です。

 

保険加入は多くの方と助け合う仕組みですから、長い入院を必要とする事が少なくない「鬱」(統合失調症)に転じる危険性が一般の方より高いと考えられる「不眠症」の方の加入を断るのは健全な保険会社からすれば自然な判断です。

医学的に不眠症と鬱(統合失調症)の因果関係が明確になっていない以上、保険会社としては健康ではない、どうなるかわからない状態(リスクの高い人)と判断せざるを得ないのです。

 

加入を断られた人がしやすい誤解

加入者からすれば納得できないことがあるとしても、保険加入の前提は「保険会社が認めた一定の健康状態(リスク)の方」が加入の条件の仕組みです。

そこから外れている人を加入させるというのは極端に言えば健康な人の保険に、ペットを加入させろという無茶を言うようなものです。

ペットにはペット用の「ペット保険」というものがありますから、そちらを利用するべきです。

保険会社は民間の営利企業だから加入させてくれるだろうという考え(期待)はしない方が良いでしょう。

健全な経営のために一般の方が考えるよりも遥かにシビアに診査を行います。

一方で高血圧やコレステロール値などの高めな方は近年、薬などによってコントロール可能とされ、リスクの低下から一般の医療保険へ加入が可能になってきている保険会社も登場してきました。

繰り返しになりますが、鬱(統合失調症)という病名と不眠症の線引きはまだ医学的に曖昧です。

あと30年もすればこの辺りも解明されているかもしれませんが、現時点では非常に厳しい診査をされると考えておきましょう。

 

それでも加入ができる保険を探すなら

「不眠症」の方が加入できる例外は引受基準緩和型医療保険でしょう。

会社にもよりますが告知事項が少なく、投薬が告知の期間外の場合には加入できる可能性があります。

また引受基準緩和型ではない一般の医療保険で加入の可能性が比較的高いのはオリックス生命の「新CURE」と「ReliefW」です。

 

オリックス生命は不眠症で薬を処方された場合でも加入できた事例があります。

それは看護師などの夜勤・日勤が不規則な職業上の方が生活リズムを整えるために「睡眠導入剤」を処方してもらうケースです。

診断は内科で、心療内科ではない事も判断基準とされているようです。

様々な保険会社の引受担当に問い合わせをしましたが、一般の医療保険で加入の余地がありそうな会社は殆どありませんでした。

もちろん上記の会社と言えど引受は総合的判断に基づいて行われますので、職業や処方されている薬の種類や量などによっては加入を断られることもあります。

告知義務違反になると保険金・給付金の支払いがいざという時に断られるだけでなく、契約解除や取り消しになることもあります。また手続きをした保険募集人にまでペナルティが課せられることもあります。

 

相談者にとっても、保険の取次を行う募集人にとってもお互い辛い思いをしますのでありのままの正しい告知を心がけて本当に安心な備えを用意したいですね。

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