FP自身の医療保険をスマート・ケアに見直してみた

アクサ生命が2017年9月21日に医療保険の全面改訂を行いました。

これまでアクサ生命と言えば、前身のクレディ・スイス時代から引き継いだ

資産形成に強い変額保険「ユニット・リンク保険(有期型)」で

ここ数年間は圧倒的なパフォーマンスを出してきましたが、

競争の激しい医療保険にも注力を入れてきました。

 

新商品の名称は『スマート・ケア

これは医療法人ナカノ会理事長・医学博士の中野 一司氏が

「在宅医療が日本を変える キュアからケアへのパラダイムチェンジ」で提唱した

今後の日本の医療の在り方についての書籍の名前からきているようです。

爆発的な人気商品となった某保険会社のキュアからの見直しを決して狙ってつけたわけではないでしょう(笑)

 

一緒に申し込みたい患者申出療養保険とは

 

アクサ生命の医療保障で最も印象に残っているのが

2016年9月発売の「患者申出療養」に日本で初めて対応した医療保険を発売開始したことです。

 

患者申出療養とは、2016年4月に厚労省が解禁した新しい混合診療における治療の選択肢です。

例えば、がんに罹患した患者が日本で未認可の抗がん剤を海外から輸入して使用する場合、

これまでは「混合診療禁止の原則」によって入院や検査なども全額自己負担になってしまいました。

しかし国の認可スピードが遅いを理由に、

海外で受けられる治療が受けられなくなるのは患者と家族にとって無念としか言いようがありませんでした。

 

患者申出療養は輸入する未認可の抗がん剤や手術方法にかかる薬価代や技術料(治療費)こそ

全額自己負担ですが検査や入院などは健康保険適用が認められる制度です。

混合診療の例外としては先進医療の先例がありますが、

それに引き続いて治療の選択肢を患者が選べる時代になってきています。

 

アクサ生命が出している患者申出療養保険は

同社の提供する医療保険またはがん保険に加入の方のみ

加入が出来る保険商品です。

 

契約期間は5年更新、保険料は全年齢で月額400円

発売から一年経ちましたが、追随する保険会社の名前はまだ聞いていません。

多くの保険会社が扱って先進医療特約のように普及するのを期待したいですね。

 

スマート・ケアとはどんな保険なのか?

 

さてアクサ生命が本腰を入れて発売開始した「スマート・ケア」

果たしてどのような医療保険なのでしょうか?

パンフレットを入手しましたが保障が盛りだくさんで、

パンフレットだけでは混乱をする可能性があるので主だった部分だけをご紹介します。

 

型が3×3=9パターンある中から選ぶ60日型医療保険です。

Ⅰ型 Ⅱ型 Ⅲ型
通院 あり あり ナシ
入院治療一時金 あり

基本給付額×2倍

あり

基本給付額×10倍

あり

基本給付額×10倍

集中治療給付金 あり あり あり
手術給付 あり あり あり
放射線治療給付 あり あり あり

 

一つはⅠ型~Ⅲ型までのパターン。

通院のあるナシと、入院一時金の倍率の違いです。

基本給付額というのは日額ですので、

日額5,000円だとⅠ型は1万円、Ⅱ型・Ⅲ型は5万円

日額10,000円だとⅠ型は2万円、Ⅱ型・Ⅲ型は10万円となります。

 

A型・B型・C型の入院給付に関するパターン(特則)

A型 B型 C型
ケガによる入院(60日まで、通算1,095日)
病気による入院(60日まで、通算1,095日)  ○
生活習慣病による延長給付(無制限)
メンタル疾患入院治療一時金(60日不担保・30日分給付)

 

また加えて三大疾病による保険料免除の有無がそれぞれに選べます。

三大疾病の免除範囲は

・がんと診断された場合

・急性心筋梗塞または脳卒中で5日以上の入院または手術

5日以上の入院または手術とかなり要件が緩和されましたので、

終身払など支払期間が長くなる場合には是非付加したいですね。

 

更に選べる特則で主契約だけで全54パターン!?

 

スマート・ケアはⅠ~Ⅲ3パターンとA~C3パターンの計9パターンに、

3大疾病保険料払込免除の有無で18パターンから選べます。

そこに更にこのスマート・ケアは加えて入院給付特則として

入院時の日額給付を0.5倍・1倍・1.5倍から3パターン選べます。

確かに一時金は手厚くほしいけど、日額は少なくてもよい人もいらっしゃいますもんね。

ということは18パターン×3で全54パターンが主契約から選べます。

契約者の考え方によってかなり柔軟な設計が可能です。

もはやマニアック過ぎてFPでなければ自分でプランを考えたくないくらいの柔軟性ですね(笑)

本ブログでは比較しやすく入院給付特則1倍を前提に話をしていきます。

 

 

メンタル疾患による長期入院で給付金

 

また近年増えているメンタル疾患への保障もC型では選べますので、

ストレスが多い職業・職場などの場合には検討をされてみてはいかがでしょうか。

対象となるメンタル疾患は次の通りです。

・統合失調症

・統合失調症型障害

・妄想性障害

・気分(感情)障害

・神経症性障害

・ストレス関連障害

・身体表現性障害

・摂食障害

 

メンタル疾患は60日の不担保があるので、上記に挙げたメンタル疾患で61日目までの長期入院をすると

日額の30日分が一括で支払われる給付金です。

精神疾患は認知症と並んで最も長期入院が起こり得る症例ですので手厚い保証はうれしい内容ですね。

 

短期入院・通院の増加に対応した現在最もスマートな医療保険

短期入院の増加に合わせて1泊2日で10日分な一時金を支払う保険会社が近年増えていますが、

アクサ生命はそこにさらに踏み込んできました。

 

アクサ生命は一時金とは別に入院日数分の日額給付を支払う併用タイプです。

一時金は高額療養費に充てて、日額は差額ベッド代や休業時の収入補填として使うことが可能です。

 

また近年増えている通院治療。

現在多くの会社が提供する通院保障は【入院をしたら】

その入院前60日間、退院後120日間の通院に

給付金を支払うというものでした。

しかし、この支払い要件の場合【日帰り手術】で入院をしなかった場合には

通院保障が受けられませんでした。

外来つまり日帰りの手術を受けている方は50%、

つまりこの方はこれまでの通院保障では折角加入していたのに

給付が受けられなかったことになります。

 

加えて日帰り手術の給付倍率は低いことが多く、手術給付からの補てんも限定的です。

アクサ生命が今回発売開始したのは日本初の【日帰り手術】も【通院給付】にした医療保険です。

 

特定不妊治療による給付もサポート

 

また非常に近年、注目されている不妊治療。

体外受精や顕微授精などのための採卵や胚移植の保険は

日本生命が女性限定プランで昨年発売開始しましたが、

不妊の約半分の原因は男性側という統計もあります。

この新しい医療保険は女性だけでなく、、

男性の精巣から手術によって精子を採取する場合も給付対象としました。

おそらく男性の不妊治療に給付を支払う保険も日本では初ではないでしょうか。

※この特定不妊治療手術給付は1回のみの支払いです。複数回は給付を受けられません。

手術倍率は最も低い倍率が適用されます。

 

 

キュアからケアへ?FPも加入内容を大幅に見直した充実の医療保険

 

この新しい医療保険『スマート・ケア』は非常に保障範囲が広範囲にわたります。

そのため新規で医療保険に加入を検討される方で、保障範囲の広さを重視される方にお勧めです。

また既にご加入済みの医療保険の給付内容が5,000円などの方も、

健康状態に問題がなければトータルで見直すと次のように保険料を殆ど変えず、

または少しの増額で日額給付も手厚くできます。

 

以下は私自身の見直し例です。

 

契約年齢36歳・男性

・オリックス生命 CURE(60日型) 日額5,000円 保険料2,822円/月(65歳払込満了)・・・①

・FWD富士生命 医療ベストゴールド 一時金10万円 保険料2,176円/月(終身払)・・・②

それぞれに重複して先進医療特約と三大疾病保険料払込免除が付加されていました。

月払保険料4,998円(①+②)

 

アクサ生命のスマート・ケアにすると次のようになります。

契約年齢37歳・男性

・日額5,000円

・一時金5万円(Ⅱ型)

・メンタル疾患(C型)

・通院保障 日額と同額

・三大疾病保険料払込免除

合計保険料は3,887円(終身払)・・・③

 

一時金が少なくて不安という場合には

・日額5,000円

・一時金1万円(Ⅰ型)

・メンタル疾患(C型)

・通院保障 日額と同額

・三大疾病保険料払込免除

保険料3,347円(終身払)・・・④

FWD富士生命の一時金10万円と3大疾病P免だけで組み合わせると1,869円・・・⑤

合計5,216円(④+⑤)

保険料の差はわずか219円と殆ど変わりません。

 

またはスマート・ケアだけで日額1万円にすると

・日額10,000円

・一時金10万円

・メンタル疾患(C 型)

・通院保障 日額と同額

・三大疾病保険料払込免除

保険料7,652円(終身払)・・・⑥

 

保険料の払込期間を従来までの65歳までから、終身払に変えています。

退職後に保険料を払い続けるのが大変そうという理由で1年前の加入時には65歳までに選んだのですが、

医療保険が驚くほど変化をするのを目の当たりにしました。

半年でトレンドや保険料が次々に改訂されます。

国の医療情勢によって今後も変化し続けると考えると

それに合わせて民間の医療保険も変化し続けるでしょう。

これを考えると65歳払込満了はコストパフォーマンスが良くないと考えました。

 

ちなみに⑥を65歳払込満了にすると月額保険料は10,920円・・・⑦

そうすると65歳までに一生分を払い続けるのはメリット以上に

月3,268円、年間39,216円高い保険料を払いこむデメリットの方が大きいと考えました。

このお金をもっと有効に投資・運用へ回した方が現実的でもあると考えています。

 

これは契約者ごとに様々な考え方があるので、正解はないと思います。

三大疾病保険料払込免除を付加しているので、

途中で払わなくてもよくなるかもしれないとなると尚更、新しいプランと

組み合わせるのであれば終身払が現状は良いかと思いました。

FPの選んだ結論は?

 

結果的に私は①+②+④で日額5,000円の2本で一時金11万と合計日額1万円を選びました。

月額の合計保険料は8,038円です。

①は65歳払込満了ですから以降の保険料は払い続けなくてもよい内容でとのミックスです。

全部を一生死ぬまで払い続けるのは大変ですが、

一部が払い終わると負担はぐっと減ります。

また老後に仕事を終えると精神疾患での休業による収入ダウンを心配する必要がなくなります。

(むしろ認知症を含む介護保障への備えが重要になってくる)

試しにⅠ型(通院アリ・一時金日額の2倍)C型(メンタル疾患)で

65歳払込満了・3大疾病保険料払込免除で日額5,000円で設計してみたところ

保険料は月額4,780円でした。

通院保障のためだけに1,958円高くなるのは個人的にはとても割高感があります。

 

有給や傷病手当など一般的な会社勤めの方と、

個人事業主の収入で働く場合には医療保障に対する考え方が変わってきます。

また手元にある預貯金や資産形成にどれくらいのお金を使っているのか、バランスによっても変わってきます。

是非、ご自身に合ったプランを検討する参考にしてくださいね。

 

 

 

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