障害者手帳と障害年金2

前回、障害手帳と障害年金は別な管轄が行っているものだということをお伝えしました。

また受けられる対象者も異なり、受けられるサービスも異なります。

この点について社会的にまだ十分な理解をされている方が少ないこともあり、正しい知識をもって皆さんの生活設計に役立ててほしいと考えています。

今回は身体障害手帳について詳しく解説していきます。

身体障害者の数

全国には障害者とされている方が859万人、人口の6.7%います。

内訳は身体障害393万人、知的障害74万人、精神障害392万人

※手帳発行者数は前年のものなため数字が異なります。

身体障害者手帳を発行される人の数は全国に510万人。

新たに障害者手帳が発行される人は一日800人いるとされ、その数は決して少なくありません。

また障害と一口に言っても身体障害、知的障害、精神障害は異なります。

発行される手帳も3種類あり、身体障害者手帳は1~6級までは発行されていますが

7級は発行されていません。

知的障害の手帳である療育手帳は東京都では「愛の手帳」という呼び方をしています。

※知的障害や精神障害は判定しづらい項目のため、本コラムでは割愛します。

■身体障害者手帳

■愛の手帳(療育手帳)

障害者手帳が発行されると様々な福祉サービスや税の減免などを受けることが出来、

税制面では障碍者控除27万円、特別障碍者控除40万円いずれかを受けることができます。

東京都の場合、医療費1割自己負担、都営バス・地下鉄の運賃無償化、JRは半額で利用が出来るようになります。

加えて東京都では重度心身障害者手当として心身に重度の障害を有するため、常時複雑な介護を必要とする方に対して条例により月額6万円が毎月支給される補助があります。

障害等級

身体障害はその程度によって障害等級が細かく分類されています。

障害等級を判定する際に基準となるのは視覚や聴覚、言語、肢体などだけではなく、内科疾患や免疫・肝臓に関する障害も認定の基準となっている点です。

ではこれらに該当する可能性が高いものとはどのような傷病でしょうか。

以下はこれら障害等級と認定されることの多い傷病名を列挙したものです。

ここに挙げているものだけが障害等級となるわけではありませんが、一つの参考としていただけたらと思います。

身体障碍者手帳の対象となる主な傷病

身体障害者手帳の対象となる主な傷病
視覚障害 ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるものを含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜剥離、糖尿病網膜症など
聴覚又は平衝機能 感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害など
音声機能、言語機能またはそしゃく機能 上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など
肢体不自由 事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股関節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺、脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上司又は下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、新構成筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、他系統萎縮症、筋委縮性側索硬化症(ALS)、進行性核上性麻痺、乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害など
心臓機能障害 心筋梗塞、心筋症、冠状僧房弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患、心不全、大動脈解離など
腎臓機能障害 糖尿病、慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など
呼吸器機能障害 気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など
膀胱又は直腸の機能障害 膀胱腫瘍、直腸腫瘍、潰瘍性大腸炎、二分脊椎、クローン病など
小腸機能障害 クローン病、ベーチェット病、小腸潰瘍など
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害(H5年~) HIV、AIDSなど
肝機能障害 肝炎、肝硬変、肝がん、肝不全など

身体障害者手帳の発行に精神疾患の項目がないこと、また平成5年からはHIV・AIDS(エイズ)による免疫機能障害が加えられていることは特徴的と言えるでしょう。

申請の方法

身体障害手帳の申請は障害年金と比べると容易で

  1. 身体障碍者診断書・意見書を主治医に記載依頼(発行から1年以内のもの)
  2. 写真(縦4センチ×横3センチ)を添えて
  3. 交付申請書(名前と住所を書くだけ)

以上3点を用意して、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口へ提出するだけです。

代理人による申請も可能です。

障害者手帳は社会福祉の考えに従って、障害によって社会生活を送ることが困難な人を救済する目的で運営されている制度です。

住む場所などによって受けられるサービスは異なりますが、社会全体で支え合う仕組みの一つである公的保険機能の一部とも呼べます。

次回は障害年金について詳しく認定の基準などをみていきます。

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