資金流入超で注目のPIMCO国際債券型投資信託とは

今月に入って2017年を通して日本の資産運用の業界が

どのような状態だったかレビューが次々と公開されています。

日本の市場では9兆1,564億円の流入超過と多くの資金が投資へと流れ込みました。

投資が活性化しているという一つの表れと言えます。

しかし内訳を見てみると投資信託では

国内株式型のアクティブファンド5,811億円、

パッシブファンド4,493億円がいずれも流出超過。

ETF(上場投資信託)が5兆8,998億円の流入超過と

投資信託から流動性の高いETFへのシフトが顕著だった事がわかります。

 

またリーマンショック以降のけん引役だった国際REIT型で

1兆569億円の流出超過と世界的な株高と利上げによって

国際REIT冬の時代へとトレンドが移り変わったのが見られます。

一方、大きくランクアップしたのは国際債券型の投資信託で

1兆897億円の流入超となりました。

 

今、何故注目を集めている債券投資?

 

世界的に先進国は低金利政策を行なっており、

銀行預金に資金を預けていても全くメリットが得られないというのが

世界的な流れとなっています。

アメリカの量的緩和政策、低金利政策に始まり、

ヨーロッパやスイスでもマイナス金利政策が行われています。

その一方で株式(投資信託)ほどのリスクは取りたくないが、

リターンは低くても安全に資産を増やすお金の預け先として

先進国債券への投資を分散して行なってくれる

国際債券型投資信託が注目を集めました。

組み入れているハイイールド債のリスクはいかほどか。

国際債券といえば、先進国の国債(アメリカ国債やドイツ国債など)を

イメージする方もいますが、

投資信託の仕組みを活用して様々な債券にも投資をしています。

ハイイールド債、ソブリン債など格付けで言えばBBクラスやBクラスの

普通であれば投資不適格とされる債券(但し、リターンは格付けの良い債券よりも良い)にも

投資をバランス良く行なっています。

例えば国内で最も資金流入が多かったPIMCOの国際債券型投資信託は

2017年途中までは5%前後の利回りを確保しており、

前述のような株式ほどのリスクは嫌だがある程度のリターンは欲しいという

ニーズにマッチして購入者が増えていました。

ハイイールド債やソブリン債は確かに通常の債券と比べるとリスクはよりは高めですが、

トランプ政権に変わってからの世界経済の復調などで債券の発行体が

破綻してしまうリスクが軽減されつつある中では、

低金利のアメリカ債券などよりも利回りが高く、相対的に魅力的と捉えられているのです。

 

ハイイールド債は一般的に格付けBB以下とされています。

国債の格付けで言えばロシア、ブラジルなどのBRICsの一部やアルゼンチン、トルコあたりになります。

国債格付けランキング

ブラジルやアルゼンチン、ロシアは過去に破綻をした経験があり、一度破綻した経験がある事を格付け機関は厳しく見る傾向にあります。

名前がハイイールドという名前だけで一概に危険とは言えません。

インフラなどを始めとした公共事業などへの長期の債券だったりするものもあり、その多様性はもっと検証してから判断しても良いかもしれません。

また債券でもっとも懸念されるデフォルトリスクは時期によっては名前の響きほどではないかもしれません。

ノーリスクの投資などあり得ないのですから、日本を含めたどんな国の国債でもリスクはあります。

そして債券投資の主な目的である利回りは国債と比べてプレミアム(10年債券より高い部分の利回り)が付きやすく、魅力的な面もあります。

 

加えてご存知のように年始早速アメリカではダウ工業株は史上最高値を再び更新。

ヨーロッパ(ECB)もイギリス離脱という動揺から量的緩和を早ければ2019年に

やめる出口戦略について話し合いを始めました。

このような株価が下落から停滞期、そして反転して上昇を始めたある時期は総じてハイイールド債は株式より低リスクで、債券より高利回りとなります。

株価の上昇は金利の上昇につながり、景気の改善につながります。

ハイイールド債のデフォルトリスクが景気回復によって抑えられる状態になるためです。

 

一方で既に債券に投資をしている方にとってはより利回りの高い株式へ投資をしたがるために魅力が落ちていきやすい局面でもあります。

昨年に続き2018年もアメリカは年3回の利上げ見込みとの観測で、

年末から債券価格は下落しました。

 

現在の市場を回復期と捉えるか、既に軌道に乗ったと考えるかで投資判断は大きく変わります。

 

ちなみに沢山の資金流入のところに利上げを浴びた昨年末は年後半に新たに加入した投資家は約1%ダウンの3.5〜3.9%前後にまで現在は利回り低下を食らっています。

PIMCOの債券投資信託は販売手数料が3.2%程ですので1年超の保有で投資額に対して

ほぼトントン。2年目にプラスという状態ですから2016年より前から投資をしていた方にとってはやっとプラスの恩恵を味わえた一年だったといえます。

また加えて信託報酬が年率で発生します。

そうすると1年目は実質マイナス、2年目にやっとプラスに転じるペースとなります。

信託報酬は資産価格から年率を365日で割った額が毎日少しずつ引かれます。

これはどの投資信託でも同様の仕組みですが、リターンが極端に大きくならない債券型投資信託では販売手数料、信託報酬を差し引いて実際にどれだけの運用利回りかを見ないと果たして本当にメリットがあるのか判断を誤りやすいと言えるでしょう。

 

人気の債券運用会社PIMCOはどんな会社?

 

さて、ここまでは国債債券投資がどのような仕組みで行われているのかをお伝えしてきましたが、ここからは債券投資会社についてご紹介します。

債券運用が得意な会社といえば生命保険会社です。

長期で契約者のライフプランに応じた保障を安全・確実に確保する使命のある保険会社は債券運用を軸に資産運用を行っています。

しかし冒頭でご紹介したPIMCOは生命保険会社ではなく、債券運用をメインとした

世界でも珍しい資産運用会社です。

 

運用会社 債券運用残高

(単位:兆円)

2016年12月末時点

PIMCO 162
JPモルガン 100
ブラックロック 88
プルデンシャル 74
アムンディ 65

 

世界有数の資産運用会社JPモルガンや世界最大の資産運用会社ブラックロック、

そしてアメリカの保険業界でも1位2位を争う規模のプルデンシャルなどの債券運用額を

合わせないと追いつけないほど規模の大きい会社で、

債券運用では世界最大の会社となります。

 

 

債券型投資信託は2018年も人気となるか?

債券型投資信託は株式投資へのリスクが懸念される際にこそ

威力を発揮しやすい資産運用先です。

 

前述のように株高が続き、中央銀行が利上げをする局面では

債券価格はマイナスに作用します。

このような局面では債券利回りが上がり、

保有期間が長ければ長いほど利息(分配金)も得やすくなります。

また株価の下落時などの際には利回りの低下、

債券価格の上昇となりますので売却をして利益確定をする絶好の機会です。

しかしハイイールド債はこの状態でデフォルトリスクが急速に拡大します。

このような特性から投資戦略としては使いどころを選んで株式、ハイイールド債、債券を機動的に切り替えていくことをお勧めしたいと考えています。

 

2018年は国際債券投資信託、個人的には既に旬が過ぎている気がしています。

2014年あたりがピークで既に株式へ転じて良い時期ではないでしょうか。

また株式の下落からの回復期がやってきたタイミングで資金の逃し先として検討でも良いと思うのですが、ブームにのっかりますか?

 

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