インデックス型投資信託の闇、過去の下落相場では無力と判明

投資信託にはアクティブ型とインデックス型があり、投資家の考え方に合わせてどのように組み合わせるのかによって運用成果が異なる。

投資について学び始めるとこんな事を学びます。

昨今はインデックス型投資信託を推奨する「つみたてNISA」の影響もあって、インデックス型投資信託の数は急激に増えつつありますが、その絶対数ではアクティブ型投資信託のおよそ10分の1程度、国内で買えるのは約400本となっています。

そもそもインデックスとは指標という意味ですから、同じ指標のインデックス型が沢山あっても原則的に差は販売会社や手数料の差でしかなく、投資家が何を基準に選ぶのかで言えば手数料の安さが中心とならざるを得ません。

つまりインデックス型投資信託が増えているということは投資の選択肢が増えたのではなく、画一的な投資の考え方の投資が増えたという側面でもあります。

 

私はインデックス型投資信託は悪い投資先とは思っていませんが、インデックス型をあえて選ぶとしたらアクティブ型では難しい場合と割り切って考えるようにしています。

 

アクティブ型では難しい場合とは?

 

株式投資信託中心のつみたてNISAを真っ向から否定するようですが、債券投資信託を組み入れるならインデックス型が良いと考えています。

理由は債券投資におけるリターンの低さにあります。

3%のリターンを得るのもやっとの債券投資信託においてアクティブ型のような1%近い手数料を払うのは合理的ではないと考えているからです。

私は国内債券を2018年時点の低金利で買うのは自殺行為と考えていますし、アメリカが利上げを行い続けている中では先進国債券も微妙と判断しています。(債券は金利が上がると価格が下がるという現象が起こるため、利上げのたびに損失が出る事になる)

新興国債券(エマージング債)こそある程度のリターンが期待できつつ、下落時には新興国株式よりも目減りが抑えられている点でアロケーションに組み入れる余地がありますが、相関性では新興国株式と近い動き方をしているために株式の成長力へ投資をする事を中心に考えています。

債券の金利は株式にとってはブレーキの役割があり、株価が上がる局面では債券金利も遅れて上がり、債券価格は下がるために利益を上げ続けるのは困難。

 

過去の下落相場のインデックス下落率

私がこのように考える理由にはインデックス型投資信託を主体とする投資家のためのWebサイト「myINDEX」における過去の下落相場での各指標(インデックス)の下落率があるからです。

 

過去21年間における4つの下落相場と、リーマンショックからの回復期においてどの資産やユーザーが任意で合成したインデックスのみのポートフォリオが有効だったかを無料の会員登録だけで検証する事ができます。

ちなみに今回のポートフォリオはこちら。

インデックス型投資信託中心で投資をしている方の中には世界の経済成長を信じ、先進国株式へ比重を置いたこんなポートフォリオの方も多いのでは?

 

アジア通貨危機(1997.07~1998.10)

アジア通貨危機は韓国など日本と近い場所で発生をした影響もあり、日本株の下落とアジア新興国の株式(エマージング株)や債券(エマージング債)の下落が目立ちました。

アジアと距離だけでなく輸出入の影響も少ない先進国株や先進国債はプラス、日本株が下落したのに反応して日本債券がプラスになっているのは株と債券の教科書的な動き方と言えます。

ちなみにポートフォリオではなんとかマイナスにならずに踏み止まりました╰(*´︶`*)╯♡

日本株の下落率より、比重の大きい先進国株式の上昇率の方が大きい配分が功を奏しました。

 

ITバブル崩壊(2000.3~2003.3)

アメリカ発のITバブル崩壊はインターネット黎明期から現在に至る過渡期に起きました。この時に生き残り今日まで大型IT企業として有名なのがamazon.comです。

アメリカ発の暴落でしたのでアメリカを含む先進国株式は下落、それに影響されて日本株・エマージング株も下落していますが、それと対になるそれぞれの債券は反対にプラスに転じています。

 

ポートフォリオは日本株も先進国株式も下落したので、この下落では同じくマイナスにΣ(゚д゚lll)

 

世界金融危機(2007.7~2009.2)

いわゆるサブプライム・ローンによるアメリカ発の金融危機です。

アメリカ発であることで先進国株式、日本株が大きく下落しましたが、この金融危機がやばかったのは株式と逆に動くとされていた先進国債までもが下落してしまった事です。

この頃から株式と債券の逆相関は疑われるようになってきました。

日本債券と「有事の際の金」だけがプラスに残り、以後、安全資産として円の価値が評価されるようになりました。

ポートフォリオでは配分先が皆下落しているのでやはり連動して大幅な下落をしています(´;Д;`)

 

リーマン・ショック(2008.2~2009.2)

世界金融危機の余韻冷めやらぬうちに起きたリーマン・ブラザーズの破綻は傘下であったアメリカ系損害保険の大手AIGにも波及。

日本で営業展開をしていたAIG系生命保険会社のアリコジャパン、AIGスター生命、AIGエジソン生命が売却の憂き目に遭いました。

世界金融危機から立て続けに起きたこの暴落は資金の逃げ場を失い、日本債券以外の全てのアロケーションで下落という事態に陥りました。

世界金融危機では「有事の際の金」もその存在感を示しましたが、リーマンショックでは金までもが下落してしまいました。

これによって日本債券がリスク回避時の安全資産と考えられるようになった背景です。

ポートフォリオはまたしても大幅に下落…資金の逃し先がない下落相場では抗うことができません。

 

回復期(2008.8~2018.4)

リーマンショックの底を打った2008年8月から2018年4月までのおよそ10年はコモディティ以外の指標は全てプラスに転じています。

コモディティ投資は原油・ガソリン・天然ガスなどのエネルギー、銅・ニッケル・金などの金属、小麦・とうもろこし・大豆・牛・牛乳などの農産物といった各種商品の値上がり益を享受するものですが、国内ではこれらコモディティに直接投資することが出来ません。

コモディティへの間接投資としては①指数連動債(または仕組債)、②海外の投資信託、③バランス型投資信託のように組み入れたものへ投資をするいずれかしか選択肢がありません。

しかも基本的には債券ですから株式が好調な時には下がるのが普通です。

なのでこれは正常な動きと言えるのですが、株式の下落時には大きく下落する事もあり、株式の上昇時には下落する…リスク回避先としては微妙ではないでしょうか。

 

比率を変えて組み合わせるとリターンを同じくらいにしてリスクを抑えられる

 

リスクとリターンは次のようなグラフのように分布します。

先進国株と重なっているリグレーのひし形が冒頭のポートフォリオの場合です。

先進国株70%、日本株20%、新興国株10%という比率で積極的なリターンを追求しているように見えて実は先進国の比率が高すぎてあまり得られるリターンは先進国と変わらない配分になっています。

株式と債券の比率、国内、海外、新興国などの地域を工夫して組み合わせると次のように無数のポートフォリオが作れます。

 

ほぼ中心にある濃いピンク色のひし形がこのサイトのポートフォリオの平均値です。

実は株式の比率は55.8%となっており、債券やREIT、コモディティを巧みに組み合わせています。

同じくらいのリターンなのに低リスク。理想的ですよね。

こういった現象を”効率的フロンティア”と呼ぶのですが、これについてはまたの機会に。

ちなみにこのポートフォリオの場合は過去の下落相場では次のような結果に。

 

アジア通貨危機

ITバブル崩壊

世界金融危機

リーマンショック

回復期

如何でしょうか?アメリカ発の株価下落には強く、アジアや日本発の株価下落には弱いというポートフォリオということが見えてきます。

つまり理論的にはリスクを抑えられるが、リスクの発生源である地域や種類によってはリスクが大きくなってしまう傾向にある…これがポートフォリオの現状です。

 

下落相場では資金の逃がし先がない制度では致命的になりかねない

つまりポートフォリオ理論(アセットアロケーション)と、個人投資家はインデックス型投資信託に投資をすれば良いという理論は近年一緒くたにされていますが、発生したリスクの種類が異なれば異なる損失が発生するという事です。

 

そこで私が皆さんに知って欲しいのはインデックス型の投資信託を中心とした「つみたてNISA」の受け取り時期が近づいた際にはにこのようなリスクがあるという前提に立ってあまり投資の比重をここには置かないようにする事です。

リスクの種類はその時々で変化しています。つまりポートフォリオを固定してしまうことはそのリスクに対して備えることができないという欠点を抱えることになります。

始めてしまったものは仕方がないので口座開設をした証券会社のルールに合わせて最低限の積立額まで引き下げるなど見直しをお勧めします。

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