ユーロ圏もリーマンショック後の金融緩和から脱却を決定!取り残された日本は周回遅れ、未だ出口見えず!

2018年6月は未来から振り返ると実に様々な節目となった一月だった…そう経済史の中では評されるかもしれません。

先日の米朝首脳会談、アメリカの追加利上げペース加速、そして昨日決定したのはEUの金融緩和脱却です。

ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁は年内で2007年以降続く量的緩和を打ち切り、2019年半ばからの利上げに意欲を示したそうです。

アメリカが利上げを加速させる発表をした同じ週にEUまでもが緩和政策からの脱却を発表。

これは世界において欧州が世界第2位の経済共同体であるため、アメリカにおいていかれるわけにはいかないとの焦りの表れでもあります。

 

燻る南欧危機・離脱、それでもユーロ圏が金融緩和を終える理由

2度の世界大戦を経て、歴史的国家の融合とも評されるEU(欧州連合)はソビエト連邦崩壊以降の米国覇権の世界において唯一の対抗勢力でした。

ヨーロッパから独立したアメリカが、ヨーロッパよりも豊か。

これに追いつくためにも手を組む必要のあった欧州各国が作った連合は今もその綻びがあちこちに見られます。

懸念は南欧危機、2000年代から指摘されていたPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペインの頭文字)との経済格差です。

2009年のギリシアでの政権交代後に発覚した財政危機は2010年、ギリシアの経済破綻寸前まで行きます。

EUだけでなくIMFまでが救済に入るなど八方手を尽くしますが、怠慢な公務員天国となったギリシアの財政はその後も2015年、2017年にも債務償還期限を迎える度に財政危機となり、その都度EUからの救済措置によってなんとか成り立っています。

この時に問題になったのは国債を自国通貨建以外で発行することのリスクでした。

ギリシアの債券はソブリン債と呼ばれる投資格付けの中では「投資適格」とされている債券でしたが、リーマンショック後の世界経済では株式市場はまだリスクを取りづらく、利回りのある程度高いソブリン債を購入している金融機関が世界中にあり、それらに一斉に飛び火した構図でした。

振り返るとサブプライム・ローンに端を発した世界金融危機、それによって破綻の引き金を引いたリーマン・ショックもリスクの高い債券投資が燻った事が引き金となっています。

債券という信用度が本来高い投資アセットと、ソブリン債のようなハイリターン債券を同列に考えるリスクは今後も起こり得る問題として教訓となります。

 

その他にもつい先日起きたイタリア危機、またスペインやポルトガルなどの地中海に面している国々の財政状況は決して良好とは呼べず、次にいつどこの国で起こるとも限りません。

 

また離脱交渉(国内の世論をまとめる)が未だに難航しているイギリスはアイルランドとの対立も度々問題となっています。

イギリスはそもそも連邦国家のため、国々(カナダやオーストラリア、インドなど)をまとめているエリザベス女王が元気とは言え、今年4月には91歳を迎えた事態を考えても決して安泰とは呼べないでしょう。

それでもEUが金融緩和からの脱却を急ぐのにはどんな理由があるのでしょうか。

EUの総人口はアメリカを上回る5.1億人、出生率は日本を上回る数字を各国が出しています。

世界における通貨シェアでもアメリカドルに次いで第2位と盤石なように見えます。

しかしユーロ圏には大きな火種が残り続けます。それは年々増えている移民の増加です。

島国である日本では想像し難い問題ですが、陸続きの欧州ではアフリカやシリアなどから移民がなだれ込んできています。

その数なんと、年数十万人〜130万人規模。

この難民を拒否すれば人権問題だとして非難され、受け入れれば自国民の雇用が奪われるダブルスタンダードに欧州は陥っています。

政策金利の正常化を早い時期に達成しておきたいのは、低金利政策や量的緩和のままではアメリカドルに対して通貨安となり、大量のヨーロッパ人が職を失いかねないためという危機感もあるためでもあるのではないでしょうか。

 

日本は金融政策でも、労働力でも欧米と比べて周回遅れ

対する日本はインフレ目標2%を文言から削除。量的質的緩和の出口が未だに見えておらず、来年2019年10月には消費税の10%への増税で否応無しにインフレ圧力に国民は晒されます。

労働力は既にファーストフードやコンビニエンスストアでの労働力の中心が外国人労働者や高齢者に置き換えられています。

介護を始めとした日本人の労働者がつきたがらない職業に東南アジアから労働力を受け入れようとしている様です。

日本は果たして何処に向かっているのでしょうか。

少なくともアメリカや欧州が見ている方向と目指している先が同じとは、とてもですが考えることができないのは私だけでしょうか。

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