確定拠出年金の運用相談5

アセットマネジメント

確定拠出年金の運用相談のレポート第5弾です。

投資信託を始めとした資産運用を行う際には定期的なメンテナンスが不可欠です。

どんな金融商品を使って資産運用をするとしてもメンテナンスは必要ですが、投資信託は買うにも、保有し続けるにしても、売却するにしても手数料がかかる金融商品です。これから投資や運用を始めようという方はその事を踏まえて検討をしてください。

そのため買ったら放っておいて良いということはなく、6か月ないし12か月程度には見直しをしてみることが大切です。

これまで5週続けて、投資信託を活用した運用方法の基本的な考え方についてコラムを進めてきました。

・第1弾「運用レポートが届いたら

・第2弾「ファンド選びを見直そう

・第3弾「投資と経済の関係性を理解する

・第4弾「スイッチングと元本確保型

過去の記事をお読みになられた上で、リバランスの考え方を参考に自分の資産運用を見直してみてください。

1.アロケーションを考える。

投資や資産運用を始めると様々な言葉や考え方と出会います。

分散投資の考え方の一つに「ポートフォリオ」という言葉があります。

どのような銘柄を組み合わせるかというバランスを表します。

類義語で「アセットアロケーション」(アロケーション)という言葉があります。

ポートフォリオはどちらかといえば同じ金融商品(例えば株式投資)の中で、

どの組み合わせをするかを考える考え方と言えます。

一方で「アセットアロケーション」は様々な金融商品を組み合わせて考える

資産のバランスと言えます。

ポートフォリオを考えることはプロの投資家であるファンドマネージャーなどでも容易なことではありません。

一方でアセットアロケーションはどれくらいの運用結果を目指すのかに合わせて、投資初心者でも考えやすいという面があります。

積極的にリターンを得たいのであれば株式投資などの積極的な比率を高めれば良いし、元本割れなどをできるだけ回避したいと考えれば債権比率が高くなります。失敗しづらい投資の基本はこのアセットアロケーションを考えることです。

2.運用レポートを読み解く

自分が投資している基準価格の推移などはWebからその都度確認できますが、投資信託の運用レポートは毎月1日~月末までの期間が2~3か月ほど経って公開されます。

自分の購入していない、または現在運用をしていないファンドの変動を読み解くのには運用レポートを読み解く必要があります。そこには上昇や下落、その間の経済の動きがまとめられており、何がそのファンドにとってプラスやマイナスに働いたのかを理解することができれば今後の運用の参考になります。

たとえば国内株式・外国株式・国内債券・外国株式を25%ずつのアロケーションを組んだ場合、下図のようになります。

6か月、12か月と時間が経過するとそれぞれのファンドの運用結果に開きが出てきます。

するとこのように毎月の投資比率は25%ずつなのに保有している資産の構成はこのように変化していくことがあります。

大きく増えている部分と、目減りしている部分が発生します。

これを再び元の比率に整えていく、これをリバランスと呼びます。

青い部分の35%を10%売却し、オレンジの5%も売却。

この15%を一度元本確保型に入れ、目減りしている黄色に5%、緑色に10%再び買い増しをさせるのです。

3.リバランスの目的

せっかく運用で増えている部分を売却するのは何だかもったいないと感じる方も少なくないかもしれません。

確かに短期的な売買であればリターンが出ている部分をカットするのはもったいない面が目立ちます。増えているのですからそのまま運用を続ければ複利の効果で雪だるま式に資産を増やせる可能性もあります。

しかし投資信託は長期のリスク分散資産形成を目的とした金融商品です。メンテナンスをしていない投資信託は利益が確定していませんので、株価の下落などが起きると資産全体を大きく目減りさせることになります。

株式投資に限らず、金融商品で利益を上げる際には「安く買って、高く売る」が基本です。

運用で増えたお金を定期的に利益確定し、安くなっているところを買い足すことで資産のバランスは整えられリスクを再分散できます。

日経新聞の電子版にリバランスについての参考になる記事が紹介されていますのでご興味のある方はご覧になってみてください。

リバランスで9%も成績アップ 投信の分散投資

4.見落としがちなドルコスト平均法のアキレス腱

よく投資や資産運用については積立型投資が良いと言われています。ドルコスト平均法による運用で株価が下がり続けていても一定額で買い続ければ、少しの上昇幅でも負けづらい投資になると紹介されています。しかし、ドルコスト平均法には致命的な弱点があります。これを補うのがリバランスなのですが・・・その点についてはまた来週お伝えしたいと思います。

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