法人契約のプラチナ系傷害定期保険にソニー生命参入、オリックス生命も撤回から一転参戦へ。

ソニー生命が2019年1月から傷害保障期間付定期保険(プラチナ系)の販売を開始します。

2017年に日本生命が皮切りとなって発売を開始した傷害保障重点期間付定期保険、ペットネーム「プラチナフェニックス」から他社の類似商品も「プラチナ系」と呼ばれています。

既に販売開始をしている他社とソニー生命の差別化のポイントは第一保険期間をかなり細かく契約時に設定が出来る点との事だそうです。会社の将来ビジョンに基づいて資金を如何に活用するのかの一つの選択肢となるでしょう。

さて次から次に各社から登場しているこれら保険商品に認可を出している金融庁と、課税が適正に行われているかを監督する国税庁で足並みが揃っているとはいえない状況が続きます。

 

販売直前に販売停止をしたオリックス生命は?

10月に発売予定だったオリックス生命のプラチナ系保険商品が急遽販売停止に至ったのは金融庁が懸念している付加保険料を過剰に取っているのではないかという最大の疑念に対しての見合わせだったのではないかと囁かれています。

保険商品の認可は純粋な保障のための保険料(純保険料≒原価)に対して行われており、そこに付加保険料と呼ばれる保険会社独自の経費率を乗じます。

付加保険料は保険会社ごとの経営判断によるところが大きいので金融庁はこれまで本来的には関わらない部分でしたがネオファースト生命などの一部で付加保険料を異様なほど高く上乗せして返戻率を高くしているのではないかという懸念から各保険会社へのヒアリングが行われてきました。

保険に使わず、保険会社の運営経費でもないお金を水増しして保険料を高く設定して、それを単純に解約返戻金に反映しているとなればそれは保険税務を隠れ蓑にした脱税行為と国税庁に判断されかねません。(ちゃんとした商品も沢山あるのに)

特にマズイのが全額損金の経理処理です。保険料を全額経費としてしまうため、金融庁も国税庁もかなり厳しく判断をすると考えられています。

 

しかし保険会社からすれば認可を取得するためにも莫大な費用がかかり、オリックス生命のように販売を見合わせたままでは認可取得のために費やしたコストを回収できません。

指摘される懸念のある付加保険料を見直してオリックス生命が2月にも販売開始するらしいとの話が浮上してきました。

まさにフェニックスですね(笑)

恐らく3月末までに通達かそれに準じる改善命令が発出されて、即日から契約日前後で経理処理が変わることになるでしょう。

(過去への遡求の可能性は完全になくなったわけではないが、低いと考えている保険募集人や経営者は多い…)

 

やった者勝ち容認の様相は是正されるのか

 

私が国税庁や金融庁の決定権を持つ立場であれば全損は許容できません。今回のプラチナ系について過去への遡求も行い、追徴課税と重加算税を法人に求め今後の展開への布石(吊るし上げ)とします。

二度と全損などという甘い汁を吸いたいと思わないように徹底的に叩きます。

 

この全損処理が出来る保険商品はこれまでもいたちごっこを繰り返してきました。

過去への遡求は殆どありませんでした。

この殆どというゼロではない点が厄介ですね。

 

私は全損よりも半損が好きです。こちらの方が後からあれこれ言われる可能性が低く、経営の観点から観ても様々な点でメリットもあるからです。

しかし世の中の保険の仕組みを理解していない経営者は全損にこだわります。

全損のメリットは当然ありますが、どちらが良いかはケースバイケースなのでこういったことの正解などインターネットには書かれていません。

 

税理士に確認、意味がありません。

会計士に確認、意味がありません。

通達の出ていないグレーな回答は全て危険と判断される傾向が高いためです。

経営者が保険募集人の説明に納得できるか、信頼できるか。最終的には自己責任となります。

賢明な保険募集人は全損をリスクを含めて説明して、半損のメリットとデメリットをきちんと説明します。

全損だけを提案する募集人は二流です。

全損は一見すると分かりやすいので経営者に良く支持されますが、経営上本当に必要なのは何なのかを考えれば全損がこれだけ支持されることは本来あり得ないのです。

 

年末、そして年度末に向けて決算を控えている企業も少なくないでしょう。

ババを引かないように目先の損金より経営計画をきちんと確認しましょう。

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